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SMAPとTOKIOの“双璧時代”へ

 80年代のヒートアップが落ち着いた頃に、ジャニーズからCDデビューしたのがSMAP(1991年)とTOKIO(1994年)。

「どちらもデビューした年に初出場を果たしています。ジャニーズ所属の歌手たちは、ジュニア時代からバラエティや先輩のバックダンサーなどでファンがついているので、『顔の売れていない新人時代』がない。TOKIOだって、デビュー前からNHK BSの『アイドル・オン・ステージ』にレギュラー出演してましたからね。局側も起用しやすいわけです」(同前)

それぞれの道を歩む元SMAPの5人 ©文藝春秋

 SMAPとTOKIOのジャニーズ双璧時代は続き、その後SMAPは23回出場、TOKIOにおいては24回もの“連続”出場を果たすこととなった。

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「歌手にとって紅白に出場する意味というのは、そのステータスに尽きます。日本全国のみならず広く海外でも観られる年に一度のNHKの祭典に出られることで、明らかに“箔”がつくんです。例えば演歌の世界などでは、“紅白出場歌手”という肩書きで営業のギャラがケタひとつ違ってくるとさえ言われるし、ひと昔前には『紅白に出ると、年明けに改めてレコードやCDが売れる』と言われた。特に日頃コンサートなどの機会が少ない地方では、もらったばかりのお年玉で紅白出場歌手のCDを買う子どもたちが多かったんです」(同前)

嵐の紅白初出場から怒涛の勢い

 紅白自体の出演料が高いわけでは決してなく、逆に力を込めた衣装などに莫大な経費がかかる世界だが、そのステータスを求めて出場を願う歌手がごまんといたというわけだ。

「そんななかジャニーズは、2009年の『嵐』の紅白初出場からさらに勢いを増しました。固定客の多いジャニーズをたくさん出場させることで、視聴率はアップする。ウィンウィンの関係でした」(芸能デスク)

嵐 ©文藝春秋

 2009年に出場したのは、SMAP、TOKIO、嵐、NYC boysの4組。以降、昨年まで、4以上最大7枠もの出場を果たしてきた。