駒澤大一強と言われていた事前の予想を覆し、青山学院大の優勝で終わった第100回箱根駅伝。長年、選手の足元を見続けていた駅伝マニア集団「EKIDEN NEWS」(@EKIDEN_News)の西本武司さんとポールさんは、今回も全選手のシューズをチェック。出場230人の足元から見えてきたものとは?
◆◆◆
ナイキまさかの過半数割れ、アシックスが大躍進
私たちは史上最多57校、665人が出場した100回大会の予選会でも全シューズの調査を行いました。
その内訳は『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド! 2024』に掲載しているのですが、この予選会でのナイキ着用率は62.7%、アシックスは18.9%でした。
ナイキが第一党であることは変わりありませんが、アシックスが大躍進。その結果から誌面では、箱根駅伝本戦ではさらにアシックスの着用率が伸びるだろうと予想をしていたのですが、これが的中した形になります。
それでは早速、今年の箱根駅伝の着用シューズ内訳を見てみましょう。
【第100回箱根駅伝 着用シューズ内訳】
・ナイキ 98人(42.6%)
・アシックス 57人(24.8%)
・アディダス 42人(18.3%)
・プーマ 20人(8.7%)
・ミズノ 5人(2.2%)
・On 3人(1.3%)
・HOKA 2人(0.9%)
・ニューバランス 1人(0.4%)
・アンダーアーマー 1人(0.4%)
・ブルックス 1人(0.4%)
※文末に出場全選手の着用シューズ一覧を掲載しています。
ちなみに前回の内訳はこういう結果でした。
【第99回箱根駅伝 着用シューズ内訳】
・ナイキ 130人(61.9%)
・アディダス 38人(18.0%)
・アシックス 32人(15.2%)
・プーマ 7人(3.3%)
・ミズノ 1人
・ニューバランス 1人
・アンダーアーマー 1人
2021年には着用率96%、昨年も61%のシェアを誇ったナイキですが、今年ついに50%を切りました。そして2021年着用率0%だったアシックスが今大会で25%近くまでシェアを伸ばすという快挙。正直、ここまで変わるとはと驚きました。また、ここまで多くのメーカーが登場したのも今までにないことでしょう。
箱根駅伝の国際化がはじまった!
さて、それぞれのシューズを見る前に、まずは今大会で見えてきた「箱根駅伝の国際化」について考えていきたいと思います。
長らく駅伝はドメスティックな競技で、国際化ができないと言われてきました。ただ、箱根駅伝というコンテンツの支持は高く、海外でも箱根駅伝を知っているという人が増えているのです。
コロナ禍が収束した今大会で、それが顕在化しました。