「自分が嫌い」「自信が持てない」ときこそ行動すべき理由
――2023年10月には、ご自身の実体験を綴った著書を出版されましたね。
蒼川 はい、自分の発信の軸として、ほんの少しでも、悩んでいる現代の女性たちの助けになればという気持ちがあって、それで書籍を出版することになったんです。以前から、シングルマザーの方や学生さんから相談のDMをいただくことが多くて。みんな表面に出さないだけで、「自分が嫌い」とか「自信が持てない」といった悩みを抱えている方がたくさんいるんだなと……。
だから「助け」というとおこがましいかもしれないんですけど、誰かにとって、自分の体験がヒントになればいいと思っています。
――最後に、自己肯定感の低さや自信のなさなどに悩んでいる方へ、何かメッセージをいただけないでしょうか。
蒼川 上から言えるような立場ではないのですが……。私の場合、自分に自信がなかったとき、とにかく自分を好きになれるように手足を動かしていたように思います。例えばデジタルデトックスをして他人と比較しないようにするのもそうですし、プロの診断に頼って自分に似合う服を見つけるとか。
人と比べて「ああ、どうしようかな」と悩んでいる暇があるなら、その分の時間を肌管理なり、美容クリニックの予約に充てたりすることで「そのために仕事を頑張ろう」といったモチベーションにも繋がると思うんです。特に美容は結果が返ってくるので、少しずつ自信が積み上がっていきますし。常に行動することで、自信につなげていく。
子育てでは自分から情報を取りにいくことも大事
あとは特に、子育てにおいて「疲れたかも」と思った時は、遠慮なく周りを頼って休むのも大事だと思います。私自身、子育てを始めるまで知らなかったのですが、各自治体には子どもの一時預かりなどをしてくれる「ファミリー・サポート・センター」というのがあるんですね。
私も何度もお世話になっている支援ですが、行政には「どうして教えてくれなかったの?」というサービスが結構多くて。だから何か困りごとがあったときには、役所に問い合わせたりホームページをチェックしたりして、自分から情報を取りにいくことも大事だと伝えたいですね。
シングルマザーの方は不安も多いと思います。私のやり方が必ず参考になるとは言えませんが、利用できる制度やサポートをどんどん使うことが、自分にとっても子どもにとってもプラスになると実感しています。
撮影=石川啓次/文藝春秋