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「路上で突然ナイフを投げられた」「義妹から大麻を渡され…」アラスカ出身の夫と国際結婚した日本人妻が語る、アラスカでの衝撃的な体験

『アラスカワイルドファミリー』著者・ざわじまれなさんインタビュー #2

2024/02/11
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 2017年にアラスカ出身の夫・トマさんと結婚した、イラストレーターのざわじまれなさん。彼女が2023年10月に上梓したコミックエッセイ『アラスカワイルドファミリー』(KADOKAWA)には、夫の故郷・アラスカでの刺激的な体験や、自然豊かな土地で過ごす“義家族”のワイルドな一面が描かれ、反響を呼んでいる。

「ラストフロンティア(地球上で最後の未開の地)」とも言われるアラスカでは、いったいどんな生活が営まれているのか。ざわじまさんに詳しく話を聞いた。(全2回の2回目/1回目から続く)

©Zawajima Rena

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アラスカでは、夏至の日に山頂で夜中までパーティーをすることも

――アラスカは日本とは大きく気候が異なると思います。アラスカ特有の気候について教えていただけますか。

ざわじまれな(以下、れな) アラスカというよりも北極圏内の気候になると思うのですが、1日中空が明るい「白夜」や、反対に1日中暗い「極夜」の時期があります。

――白夜と極夜はどのくらい続くのでしょうか。

れな 白夜は5月から8月頃の夏の間ずっと、極夜はアラスカ北部だと、冬の間に1ヶ月くらい続きますね。

――想像以上に長いのですね。

れな ただその間ずっと太陽が沈まなかったり、登らなかったりするわけではなくて。たとえば白夜は、夜の10時くらいまで真っ昼間のような明るさで、そこから少しずつ日が陰り、数時間だけ夕方のような薄明かりになります。1日中太陽が沈まない夏至の日は、山に登って山頂で夜中までパーティーしていることもあるそうです。

©Zawajima Rena

日中も暗い極夜ではボーッとしてしまい…

――では、1日中暗い極夜のときの過ごし方はありますか?

れな 1日中明るいと、体も心も元気になれる気がするんですけど、暗いと昼間でも活動的になれないというか……。なんだかボーっとしてしまって、起き上がるのも億劫になるんです。

 だから、白夜の時期のような特別な過ごし方はないですね。ただ、日中も暗いので、「子どもの頃は、いつもどおり学校に行くだけでも、特別なことをしているようで楽しかった」と夫が言っていました。

――極夜の時期でも、普段と変わらずに学校へ行くんですね。登校時間をずらしたり、冬休みを長くとったりすることはないのでしょうか。道が暗いと通学や通勤も危ない気がするのですが。

れな 極夜だからといって、時間を調整することはないです。むしろ、白夜の時期のほうが休みは多くなるんですよ。

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