「いまこそ“さだまさし”の使い時だ」と…　さだまさしが箭内道彦と語る「風とロック」フェスに込めた被災地への思い

さださんの対バン相手は…！

さだ　そして僕の対バン相手は、「20世紀のさだまさし」。

箭内　はい。さださんのお相手は、さださんです。今をトップスピードで走り続けるさだまさしだからこそできる、まさに対バンとして。

さだ　グレープもゲストに。それに（立川）談春の落語も。

箭内　「日本一チケットの取れない落語家」と言われた談春師匠は、福島での風とロック芋煮会に4度も出演してくださっています。さいたまスーパーアリーナで落語をするのはもちろん初めてだそうです。

さだ　バンドじゃないけど、バンドって縛り別にないですからね。箭内さんが出るっていうのもあるよね。

箭内　まるで東京藝大でやった「電気代を稼ぐコンサート」ですね。

「全員が少しずつ恥ずかしいことをする」という取り組み

――光熱費の高騰に苦しむ藝大生を支援するため、2023年4月に開催された「～まさしと道彦の部屋～ 電気代を稼ぐコンサート LIGHT FOR ARTS!!」ですよね。あれは素晴らしいお取り組みでした。

さだ　実はあのコンサートは、「全員が少しずつ恥ずかしいことをする」という取り組みでもあったんですよ。談春は、お客さんが「さだまさしが出てくる」と思い込んでいるコンサートの最初に、いきなり「主人公」を歌わされ、箭内さんは自分で作った歌を高橋優くんと歌い、僕は談春が高座に上がる前に、前座で小話をするという辱しめを受けました（笑）。

箭内　談春師匠が来るとお客さんが期待しているところに、さださんが出ていくという、今までにないコンサートでしたよね。そんな談春師匠の留守電には、さださんが「万一の時は対バンに出てくれ」とメッセージを残してくださったんですよね。

さだ　そうなんだよ（笑）。音楽もトークも間違いなく楽しいので、ぜひ会場に足を運んでいただけたらと思います。

撮影：釜谷洋史／文藝春秋

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「71歳が人生で一番忙しかった」聖橋から“檸檬”を投げた箭内道彦（59）がさだまさし（71）に聞く還暦後の“原動力”

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