文春オンライン

連載シネマチャート

父親の命令で結婚、妹とは生き別れ…男性に支配されてきた女性が人生を切り開くミュージカル 「カラーパープル」を採点!

シネマチャート

note

〈あらすじ〉

 1909年、米ジョージア州。10代のセリー(ファンテイジア・バリーノ)は、横暴な父親の命令で結婚。召使いのように働かされ、愛する妹のネティ(ハリー・ベイリー)とは生き別れ、希望のない日々を送っていた。

 そんな中、セリーは自立した女性ソフィア(ダニエル・ブルックス)や、歌手になる夢を叶えたシュグ(タラジ・P・ヘンソン)と出会い、彼女たちの生き方に心を動かされる。やがて、ネティがアフリカにいることが判明し――。

〈解説〉

 1985年公開の同名映画を、同作監督のスティーブン・スピルバーグ、同作に出演したオプラ・ウィンフリー、同じく音楽を担当したクインシー・ジョーンズらのプロデュースで、ミュージカルとして再映画化。男性に支配されてきた主人公が、女性の仲間と連帯し、人生を切り開く。監督は『コジョーの埋葬』のブリッツ・バザウーレ。第96回アカデミー賞助演女優賞にダニエル・ブルックスがノミネート。141分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆ミュージカル仕立てにしたせいか話が大味になったように思う。それでも、いくつかの歌や画面の色使いの美しさを楽しんだ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆もともとミュージカル向きの話なので、潤色に違和感は覚えない。喧嘩上手の役が似合う女優たちがこの映画の背骨だ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★性暴力も含めて男の力=男らしさの誤解に女たちの怒りが躊躇なく溢れる。残酷な物語が歌と踊りで感動の輝きを放つ。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆大衆歌謡劇の高揚と迫力。戦闘的なテンションで女性達の尊厳を熱く謳う。『ウーマン・トーキング』と併せて観たい。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆エネルギッシュな輝きを放つ個性。過去作との対比や還元ではない純粋な信仰を芸術に昇華させたO・ウィンフリーの凄み。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

INFORMATION

カラーパープル(米)
2月9日(金)より全国公開
https://wwws.warnerbros.co.jp/colorpurple/

父親の命令で結婚、妹とは生き別れ…男性に支配されてきた女性が人生を切り開くミュージカル 「カラーパープル」を採点!

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

週刊文春をフォロー