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 昨年12月25日に「週刊文春」は「文春オンライン」で「『一生刑務所から出さないで』《熊谷27歳女性絞殺事件》被害者の姉が怒りの告白」と題する記事を配信。冨田被告が冤罪を主張し、事件に対して反省の色を見せないことに、強い憤りを感じている宮崎さんの姉の悲痛な叫びを詳報した。姉はこの日、冨田被告に判決が言い渡される瞬間を見届けようと、法廷に足を運んでいたのだ。

 程なくして、刑務官に連れられ上下灰色のスウェット姿の冨田被告が入廷する。第1回公判でも見られた長髪は、肩にかかるほどまで伸びていた。

「おい! 何でだよ!」「説明できんだろうな!」

 冨田被告は、一瞬、傍聴席に目をやると、証言台に向かい着席した。椅子に深く腰掛け、足を広げて座る姿からは、反省の態度は微塵も感じられない。

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冨田被告

 開廷後、裁判長が「主文、本件控訴を棄却する」と言い渡した。ほぼ同じタイミングだった。冨田被告は座ったまま、

「おい! 何でだよ!」

 と怒声を上げた。

 複数の刑務官が一斉に冨田被告に近づき、法廷内に緊張が走る。続けて冨田被告は「説明できんだろうな!」と裁判官らに叫ぶと、パーティションの後ろから、涙声の絶叫が響き渡った。宮崎さんの姉だった。

「『おい』じゃねえよ! ふざけんな! いいかげんにしろよ! 人殺し!」

宮崎英美さんの遺骨の前で手を合わせる宮崎さんの姉 ©文藝春秋

 それに対して、冨田被告は「黙れ、冤罪だろ!」「矛盾してんだろ!」と、裁判官による発言の制止にも構わず、大声で叫び続ける。冨田被告の怒声に宮崎さんの姉の泣き叫ぶ声が重なり、法廷は騒然となった。

 続けて、裁判長が控訴趣意について読み上げようとする。ところが、再び冨田被告は「そこがおかしいから言ってんだろ」と、不満げな声で反論を始めた。