1ページ目から読む
3/3ページ目
NHKと言えば、韓国でのメジャーリーグ開幕戦の生中継を2月9日に早々と発表している。当時はまだ大谷の開幕戦出場が不透明な時期で、過去には昨年の開幕戦や21年のオールスター戦などを生中継した時は大谷の出場が確定した後の発表だったことを考えるとこれはかなり異例のことだ。
発表時点では大谷と同じドジャースに加入した山本由伸投手の開幕カード登板さえ決まっておらず、対戦相手のパドレスでもダルビッシュ有や松井裕樹両投手の登板は不確実だった。それでもNHK総合での生中継を決めたNHKのスタンスは、大谷の存在がいかに巨大かを表している。
「顔つきも体も全然違う。今や世界の大谷ですから」
それどころか「韓国での開幕シリーズに大谷は出場しないのではないか」という見方が絶えなかった。故障明けで、体に負担がかかる寒暖差と長時間移動、そして開幕シリーズ直後には本拠地ドジャースタジアムでのシーズン初戦が控えている。あらゆる要素が、韓国での大谷出場を疑問視する根拠になっていたのだ。
前出の山下氏は、大谷が韓国遠征に帯同する可能性が高まったことについて、推察する。
「自分も大谷は韓国に行かないと思っていましたが、今の調整を見ていると問題なく間に合います。『メジャーの顔になった』という認識はもちろんあるでしょうし、自分が出ないといけないという責任感があるんじゃないでしょうか。(一緒に食事をした2018年とは)顔つきも体も全然違う。今や世界のオオタニですから」
全てがケタ外れのスケールとなった今の大谷には、これまで以上に常識は通用しないのかもしれない。