〈あらすじ〉
フィリピンの田舎町。裕福な家に生まれ育ったラファエル(ココ・マーティン)は、車でバイクとの衝突事故を起こしてしまう。同乗していた父アルフレッド(リト・ラピッド)の判断で家に逃げ帰るが、バイクを運転していた男性は死亡、妻ニタ(グラディス・レイエス)と4人の子供が遺された。
ニタはひき逃げ犯を告訴。アルフレッドは息子の罪を被り、身代わりとして服役することに。一方、母トゥワソン(ジャクリン・ホセ)は貧しい遺族の面倒を見るため、ニタを使用人として雇い入れる。
数年後、アルフレッドの出所が近づき、祝宴の準備が進むにつれて、ラファエルの良心の呵責が大きくなっていく。
〈解説〉
『ローサは密告された』など、フィリピンの社会問題をテーマに映画を撮り続けているブリランテ・メンドーサ監督作。交通事故の当事者家族間の心の機微と赦しを描く。104分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆フィリピンが舞台の映画。感情表現、音楽、効果音、階級差……万事くどいのが、いいような悪いような。好みとは言えず。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆語り口や撮影に並々ならぬ粘り腰が備わっていて、単色の感情に着地させない。もたれと浄化のせめぎ合いがスリリング。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆映像の美しさに五感を刺激され、出来事の深刻さに弱者の仕返しを期待する。だが有るのは慈しみ。品性を暴かれ落胆。
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森直人(映画評論家)
★★☆☆☆この鬼才監督らしからぬ平板な作り。抒情性の厚塗りも意外。贖罪をめぐるドラマだが、主題の輪郭がぼやけて見える。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆家族、喪失、許し、復讐。ルソンのパンパンガ料理の数々。食卓囲み「ご馳走」を頬張る家族たち。蛇行し沁みる終焉へ。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
FEAST ―狂宴― (香港)
3月1日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
https://www.m-pictures.net/feast/