ーー髪型もずっと黒髪のロングでしたね。
秋山 髪型もすごく厳しかったです。ストレートのロングで耳掛けみたいな。アイラインも禁止、チークも禁止。とにかく清楚にしなさいと。ただ写真集の中だったらお団子頭OK、髪をちょっと巻くくらいならOKとか徐々になっていきました。
「私の顔はお尻なんです」って考えるようにしていた
ーーオシリーナが浸透していく中で写真集やDVDの表紙が秋山さんの顔でなく、徐々にお尻を強調したものになっていきました。
秋山 ラストの方のDVDなんて表紙がお尻しか映ってないものもありました(苦笑)。その表紙を見て「このお尻だけを見て、秋山莉奈ってわかるのかな」って思ってました。
ただその頃には「私の顔はお尻なんです」って考えるようにしてました。もともと環境に流されやすいタイプで、ムカッとするより、その環境を受け入れてたんだと思います。
ただお尻ばっかり強調されたから、私の顔って認知されていなかったかもしれないですね。すごく仕事で忙しい頃でも、街中で結構スカウトされていたんですよ。「君、絶対グラビアでいけるよ。秋山莉奈に似てるから」って力説されて。
ーーいやいや顔も有名ですよ(笑)。グラビアを卒業されたのはいつ頃なんですか。
秋山 実は辞めたとは一度も言っていなくて。なんとなくフェードアウトしていった感じです。グラビアって色々あるじゃないですか。漫画誌から週刊誌、袋とじテープで閉じられている大人向けのやつまで。あらゆるグラビアをやって、一体どこまでグラビアをやるんだろうって思ったこともありました。
でもグラビアをやったことはすごくよかったと思ってます。お芝居がやりたかったので、グラビアをやりすぎると影響が出るんじゃと思ったこともあったんですけど、名前が売れたことでお芝居の仕事も増えたし、テレビの仕事も増えたし、幅が広がりました。
グラビアをやるまでは自分の意見を言うことってなかったんですけど、「失楽園」という写真集の撮影で自分が納得いかなかったことに初めて反抗したんです。「そこが納得行かないとお客さんにも写真集を見てくださいって心から言えない」って。そこでスタッフさんとちゃんと話し合うことができて。自分の殻を一つやぶれました。