1ページ目から読む
3/3ページ目

女子高生2人を脅迫・監禁して強姦

 山下が直近の2013年10月に起こした事件はこんな事件だった。

山下克己被告(FNNプライムオンラインより)

 被害者は就職が決まり、卒業を待つばかりだった2人の女子高生。若気の至りか、家出を決行し、出会い系アプリで知り合った男の家を泊まり歩いていた。

《無料で宿泊場所を提供してくれる人募集中。ただし、エッチはなし。手を出したら訴えるからね》

ADVERTISEMENT

 このメッセージに《その条件でOKです》と言って、返信してきたのが山下である。2人にはイケメン写真を送り、会うことを了承させると、直前になって《仕事の都合でいけなくなったので、代わりに知人に迎えに行かせます》というメールを送った。

 山下は“知人”として接触し、2人は不審に思いながらも、泊まる場所欲しさから山下の車に乗った。途中で山下から差し出されたジュースを飲んだところ、猛烈な睡魔に襲われて眠ってしまった。

 数時間後に起きたとき、自分たちが持っていた携帯電話がないことに気付き、山下に尋ねると「着信音がうるさいから、預かっている」などと言われた。

 文句を言うと、態度を豹変させて怒鳴りつけ、懐から拳銃のようなものを取り出した。それはオモチャのライターだったが、本物など見たこともない2人は、山下の威圧的な言動だけで、本物と思い込んだ。

「お前ら、服を脱いで裸になれ。そこに正座しろ!」

 2人が言われた通りにすると、山下は携帯でその姿を撮影。2人から名前や住所、学校名を聞き出し、生徒手帳を取り上げた。

 それからは山下の言いなりだった。みだらな行為を迫られたり、当然のようにセックスも求められたが、「この子は処女だから許してやって」と1人の被害者がかばい、1人だけがセックスした。

 2人は山下のアパートに連れ込まれ、「もうお前らは帰すわけにいかん。ここで生活するんだ」と言われ、絶望的な気持ちになった。2人は「少しでも待遇をよくさせよう」とこっそり話し合い、処女の被害者は山下とセックスすることを決意。処女を捧げた。

「私たち、親に捜索願を出されているかもしれない。せめて学校に行っていれば、安心すると思う。ここから通わせて。学校が終わったら、必ず帰ってくるから」

 2人はすべての荷物を置いて行くという条件で、翌朝、学校の正門前まで車で送ってもらった。

 その足で職員室に向かい、教師に被害を報告。学校の通報で警察が駆け付け、2人はただちに保護された。山下はわいせつ略取や強姦などの疑いで逮捕された。

山下と天池が知り合った仲ノ町公園

「山下はこの事件が原因で、2021年4月まで服役していた。天池とは2022年1月に立ちんぼスポットで有名な名古屋市中区の仲ノ町公園で知り合い、客として2回ほど買春した。天池の身の上を知った山下が『家に来いよ』と誘い、食事やトイレや風呂を提供し、2人は車上生活しながら、天池の買春客を探すという生活を始めた。門田さんに対する事件の前に起こしたのが、別の女性に対する拉致監禁レイプ事件です」(前出・地元記者)