1ページ目から読む
2/3ページ目

「以前はCDやグッズの売り上げが落ちるとか、ファンクラブを辞めてしまうといった“金銭的”な影響が大きかった。ところが最近は、SNSの浸透で『騙されていた気分』だとか『相手の女性が匂わせ行為をしていた』などとタレントイメージにマイナスとなることをファンが発信しがち。そのムードにつられて雪崩的なファンの減少が起きています」(同前)

ジャニーさんもメリーさんも、「結婚したら終わりだから」

 とりわけ、日本の芸能史でも稀有な「男性アイドル帝国」だった旧ジャニーズにとって、所属タレントの恋愛や結婚をどう捉えるかが長らくの課題だったという。

 冒頭の元ジャニーズアイドルの男性はこう話す。

ADVERTISEMENT

「当時はジャニーさんもメリーさんも、『遊ぶのは仕方ないけれど、決してバレるな。相手の女の子に彼女だと思わせるな。結婚したら終わりだから』というようなコトを言ってましたね。アイドルなんだから、トイレにも行かないしデートもしないイメージを貫き通せってことですよ。ましてやセックスのイメージなんて絶対にNGだった」

メリー喜多川氏

 売れているあいだは「誰かひとりのモノ」になるな、という“教え”だろう。結婚の許可が出るのは、それがタレントイメージにとって「プラスになる」と判断されたときだけだったわけだ。

20代のうちに工藤静香と結婚した木村拓哉

 旧ジャニーズタレントたちの所属中の結婚年齢は、総じて遅めと言える。主だったところで、20代のうちに結婚したのは木村拓哉、風間俊介や赤西仁。そのほかに岡本健一や植草克秀の1回目の結婚が思い起こされるが、なかでも大きな話題となったのは木村だろう。

木村拓哉 ©時事通信社

 2000年12月。28歳だった木村がふたつ年上の工藤静香と結婚を発表した。それ以前から人気絶頂のふたりの交際については、芸能マスコミの注目の的だった。

「工藤との交際を隠そうとせずに旅行などにも堂々と行く木村に、事務所は当初“おかんむり”状態だった。工藤がそれまでに数々の浮名を流していた背景もあってか、ジャニー氏は『結婚なんてしたらもう知らないよ』と宣言していた。だが、木村は良く言えばニュータイプのアイドルで、悪く言えばきかん坊。『じゃあオレ、辞めていい?』と」(同前)

 SMAPの要であり、俳優としても主役ドラマや映画を次々こなすトップアイドルを逃がさぬために、結婚を許したカタチとなったのだった。