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公私ともにタモリとの関係性を深めた草彅剛

 草彅剛は、『いいとも!』でも彼らしい純粋さの魅力を振りまいた。また時に自由で、あまり段取りにとらわれないところがハプニングを引き起こす場面もたびたびあり、その予測不能な面白さが生放送の『いいとも!』という番組にも合っていた。

©文藝春秋

 公私ともにタモリとの関係性を深める姿も印象的だった。彼がひとり暮らしを始めたのは、ちょうど『いいとも!』のレギュラーになった頃。そのときもタモリはなにかと面倒を見ていた。そしてあるときから草彅は、正月はタモリの家でずっと過ごすようになった。タモリによると「17時間寝ている」こともあるなど、普段のハードスケジュールを忘れて自宅にいるかのようにくつろぐ姿が『いいとも!』のなかでもネタになったりした。

 また総合司会がタモリで、『いいとも!』メンバーも大挙出演した2012年の『FNS27時間テレビ 笑っていいとも! 真夏の超団結特大号!! 徹夜でがんばっちゃってもいいかな?』では、タモリや出演者たちのために「100kmマラソン」のランナーになることを自ら志願し、完走した。その際、番組のエンディングでレギュラー全員が大縄跳びに挑む企画があり、その大縄を草彅がタスキ代わりにして運ぶという役割もあった。つまり、草彅剛が完走しなければ、最後の大事な大縄跳びができないことになっていた。そのことが象徴するように、彼にとっては、タモリのいる『いいとも!』が、リラックスできるとともに守るべき大切な居場所になっていた。

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中居正広が「いいとも!」で生み出したベストセラー本

 中居正広は、レギュラーになる前に『テレフォンショッキング』に何度か出演している。初登場は、1991年12月12日。このときは木村拓哉と2人での出演で、同じ高校の同じクラスで席も隣同士という話をしている。またタモリのSMAPのなかでバラエティに来るメンバーはいないのかという問いに、中居はひとが喜んでいる顔が好きと答えてバラエティへの興味を示していた。それから数年後、果たしてレギュラーになるわけである。

『いいとも!』レギュラー就任後における中居正広では、思いがけないところからベストセラーが生まれたことが印象深い。