気になるのは、今後の展開だ。日本の国税庁に当たるIRSが水原氏とボウヤー氏の捜査を開始し、MLBも調査開始を発表した。そんな中、大谷選手は法的トラブルに巻き込まれる可能性はあるのだろうか? ネバダ州とアイダホ州で、17年にわたり刑事事件の弁護人を務め、賭博事件での弁護経験があるダスティン・マルチェロ氏は、スポーティング・ニュースでこう解説している。
直面している法的トラブルを整理すると…
「法的トラブルにオオタニが直面するかは、彼が水原氏の賭博行為を知っていたかに依る。今わかっているのは、オオタニの名前で50万ドルの電信送金が少なくとも2回あったということだ。 わからないのは、オオタニ陣営が主張するように送金が不正に行われたのか、それともオオタニが賭博の借金と承知の上で送金を行ったのかということ。
承知の上で送金した場合、カリフォルニア州ではスポーツ賭博が許可されてはいないものの、連邦政府は“違法賭博の使用”という罪では通常告発しない。代わりに彼らは、電信詐欺、銀行詐欺、税金詐欺などIRS絡みの違法行為を告発する。つまり、50万ドルを銀行口座に送金した場合、IRSにそれを報告しないわけにはいかないということだ。
もしオオタニがそのような詐欺で有罪判決を受けた場合、彼は懲役刑と罰金を科される可能性がある。またもし、オオタニが、賭博の借金を払うための送金だと知らなかった場合は、彼には罪が科されない。そのため、オオタニ陣営は、突然話を変えたのだろう」
つまり、大谷選手が50万ドルを送金していて、IRSにそれを報告していなかったとしたら、問題になるわけである。
しかし、水原氏が不正に送金していた場合、水原氏はどのようにして大谷選手の銀行口座にアクセスし、送金したのか? そんな疑問も、スキャンダルを掻き立てている。日本時間26日に予定されている記者会見で、大谷選手は疑念を払しょくすることはできるだろうか。