〈解説〉

 韓国芸能界を震撼させた性加害事件を背景に、「推し」とファンの関係を考察するドキュメンタリー。

 監督のオ・セヨンは中学生の頃から、あるK-POPスターの熱烈なファンだった。「推し」に認知されてテレビ共演も果たし、ファンの間でも有名な存在だった。しかし20歳になった頃、「推し」が性犯罪の加害者として逮捕され、突然“犯罪者のファン”になってしまう。

「推し活」が人生の全てだったオ・セヨンの長編監督デビュー作。「推し」と自分の過去を振り返り、傷を直視すると同時に、さまざまなファンの声を記録し、いくつもの問いを投げかける。85分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆どうにもこうにも興味を持てる話ではなく、困った。「成功したオタク」という、その成功って? 日本でも同様なのかも。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★☆☆☆取材対象者の立ち位置が限られているためか、証言が大同小異。異なった視座を導入し、平板な映像を補ってほしかった。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆推し活の気持ちがわからずにいたが、ファンの切実な想いになるほどと。怒りや悲しみだけじゃなく罪悪感まで負うとは。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆着眼が興味深い。一種の信仰としての「推し」の問題を等身大の青春像で捉える。展開力や話の広がりがもっとあれば。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆日本や他国に於いても難しい偶像化の対象の掘り下げ。政治のファンダムにも似ている。面白いスレッドを覗いた気分。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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成功したオタク(韓国)
3月30日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
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