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〈好きだった自分は恥ずかしい?〉性犯罪の加害者になった「推し」に戸惑い悩むファンを訪ねて出た“答え”

映画『成功したオタク』オ・セヨン監督インタビュー

2024/04/07

source : 週刊文春CINEMA オンライン オリジナル

genre : エンタメ, 映画, 芸能, 社会, テレビ・ラジオ

note

オ監督 昨年末に短編映画を1本撮りました。今度は劇映画で、まだ完成前です。詩を通して愛について語る、2人の対話だけで作った映画です。誰かを愛すると、人ってちょっと変になるじゃないですか? そういう変な映画です。

その人を好きだった時間そのものが大事

――日本にも監督と同じような痛みを経験したファンがたくさんいると思いますが、そういう方たちに監督が伝えたいことは?

オ監督 好きな気持ちそのものは生きるうえで活力になるし、楽しいことなのは事実ですよね。

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 何も知らなかったから楽しめたわけで、映画の中で私の母が言ったように、その人がどんな人だったという結果が大事なわけでなく、その人を好きだった時間そのものが大事なんだから、恥ずかしく思う必要はないと思います。

©細田忠/文藝春秋

 強くなって、これからも誰かを好きになって、傷ついてもまた次の人を好きになって、そうするうちに「成功したオタク」になれると思います。

オ・セヨン 1999 年釜⼭⽣まれ。2016 年~2019 年まで釜⼭国際映画祭市⺠評論団として映画レビューを執筆。2018 年韓国芸術総合学校 映像院映画科⼊学。本作が⻑編デビュー作となる。

 

『成功したオタク』

STORY
 あるK-POPスターの熱狂的ファンだったオ・セヨンは、「推し」に認知されテレビ共演もした「成功したオタク」だった。ある日、推しが性加害で逮捕されるまでは。

 突然「犯罪者のファン」になってしまった彼女はひどく混乱した。そして同じような経験をした友人たちに話を聞くことにした。信頼し、応援していたからこそ許せないという人もいれば、最後まで寄り添うべきだと言う人もいる。ファンであり続けることができるのか。いや、ファンを止めるべきか。彼を推していた私も加害者なのではないか。かつて、彼を思って過ごした幸せな時間まで否定しなくてはならないのか。

「推し活」が人生の全てだったオ・セヨン監督が過去を振り返って傷を直視すると同時に、様々な立場にあるファンの声を直接聞き、その社会的意味を記録するドキュメンタリー。

STAFF & CAST
監督:オ・セヨン/2021年/85分/韓国/配給:ALFAZBET/公開中

〈好きだった自分は恥ずかしい?〉性犯罪の加害者になった「推し」に戸惑い悩むファンを訪ねて出た“答え”

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