――お2人ともお父さんのキャラに驚いていましたか。
すがちゃん ギャルが圧倒されてましたね。親父、自分勝手だし存在感というか圧がすごいんですよ。「なんなんだこの人」という感じだったと思います。
親父は出かけた先で、例えばラーメンを食べに行っても飲みに行っても、他のお客さんと全員友達になって家に連れて帰ってきたりするんですよ。僕の友達を巻き込んだりもするし。
――それは嫌じゃなかったんですか。
すがちゃん 思春期の時は恥ずかしかったですね。でも半分は面白かったので、半々かな。
「俺は今日からこいつらとこの家に住む」家取り戦争が勃発
――小学生の頃に、お父さんが女性を家に連れてきて実家を乗っ取ろうとしたことがあったそうですが……。
すがちゃん 「家取り戦争」ですね。ある日、親父が突然、30歳前後の見知らぬ女の人と子ども2人、赤ん坊の4人を連れて帰ってきて「俺は今日からこいつらとこの家に住む。お前ら出て行け」と言い始めて。親父は知らない間に、その女性と結婚していたんです。
――お父さんは、すがちゃんさんも追い出そうとしたんですか?
すがちゃん いや、多分僕は残すつもりだったと思います。おじいちゃんとおばあちゃん、伯母さんを出て行かせたかったみたいです。勝手な話ですけどね。結局この家取り戦争は親父が負けて失敗に終わってます。
こだわりが強すぎる、おばあちゃんの“ルール”
――すがちゃんさんのおばあさんもまた、個性的な人だったそうですね。
すがちゃん 地元でも有名な「ヤバイ人」でした。感情の起伏が超激しくて、いきなりバカでかい声でキレたりするんですよ。
おじいちゃんが亡くなってからはおばあちゃんと僕と二人暮らしだったんですが、おばあちゃんはこだわりが強すぎるところがあって。
――例えばどういったところでしょう。
すがちゃん トイレで大をしたあと、3回に分けて流さないとめちゃくちゃ怒られるんです。目的は水道代の節約らしいんですけど、少量の水しか流しちゃいけないルールがあったので、僕が1回で流しきっちゃったりすると、その音を聞きつけて走ってくるんですよ。トイレのドアをガンガン叩きながら「大を一撃で流すな! なんで1回で流すんだお前!」って。