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「出会ったその日に幹部と男女関係に…」売れないキャバ嬢だった“ルフィ強盗団の愛人”(27)が、特殊詐欺グループに入った経緯

『「ルフィ」の子どもたち』より #3

genre : ライフ, 社会

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数千万円を忍ばせてマニラに向かい…

 最初のフィリピン行きから間もない4月3日には、再びマニラに向かった。最初の渡航では小さく軽かったスーツケースが大きなものに変わっていた。日本国内の集金役が集めた現金、数千万円を忍ばせて。

 わずか2週間だったが、柴田にとっては長く感じられた。渡邉と念願の再会だった。

 スーツケースを無事に渡すと、渡邉はとびっきりの笑顔を見せ、柴田を褒めた。その姿がまたうれしい。褒められるのはもっとうれしい。何より今度は数日間一緒にいられるのだ。柴田にとっては至福の時間だったに違いない。

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 それならば、現金の運び役としてだけでなく、もっと渡邉に貢献しよう。柴田からすればそれは当然の気持ちだった。

写真はイメージです ©maruco/イメージマート

わずか3か月ほどで“幹部”と呼ばれるように

 今度は特殊詐欺のリクルーター役を買って出た。SNSを使い特殊詐欺の受け子、出し子を募集。キャバクラで培った気配りが感じられるからか、女性リクルーターに応募者も警戒心が薄れたのか、可愛らしいトイプードルのアイコンを使ったリクルート用のアカウントには多くの若者が殺到、組織に引き入れることに成功した。

 そんな柴田は渡邉と出会ってわずか3か月ほどで周囲から“幹部”と呼ばれるようになった。一連の柴田の渡邉への献身は異常と言ってもいいものだった。いくら惚れた男のためとはいえ、ここまで犯罪の片棒を担げるものだろうか、筆者にはそれが疑問だった。その手がかりを摑もうと、柴田が多感な時期を過ごした場所に向かった。

「ルフィ」の子どもたち (扶桑社新書)

「ルフィ」の子どもたち (扶桑社新書)

週刊SPA!編集部 特殊詐欺取材班

扶桑社

2024年3月1日 発売

「出会ったその日に幹部と男女関係に…」売れないキャバ嬢だった“ルフィ強盗団の愛人”(27)が、特殊詐欺グループに入った経緯

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