〈あらすじ〉

 貧しいボクサーのマルコ(カン・テジュ)は、病気の母親の薬代のために、フィリピンの地下格闘技界で日銭を稼いでいた。韓国人の父親には一度も会ったことがない。

 そんなある日、父親が自分を捜していることを知ったマルコは、母親の手術費用を支払わせるため、韓国に向かう。その飛行機の中に現れたのが、自らを“友達(チング)”と呼び、不気味に笑う“貴公子”(キム・ソンホ)だった。その謎めいた男の執拗な追跡、破壊と殺戮にマルコは追い詰められていく。やがてマルコは、自分が韓国に呼び寄せられた理由を知り衝撃を受ける。

〈解説〉

 貧困層の青年が巨大な財閥の相続争いに巻き込まれるノワール・アクション。脚本・監督は『THE WITCH/魔女』シリーズのパク・フンジョン。118分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆血みどろ、殴り合い、スマートとは言い難い。おどろおどろしい音楽も。なぜ、このタイトル? 妙な気取り場面、乗れず。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆粗いところは多いが、説明的な映像や台詞を省き、度胸のよい職人気質で引っ張る。さすがは体力勝負の韓国ノワールだ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆韓ドラのアクション好きにはたまらない展開。設定はお馴染みだが海外で子種をばらまいた記憶があれば脂汗が滲むかも。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆しっかり肉体を使ったアクション。既視感しかない作りだが、高めの水準を保つ韓国娯楽映画のシステムの強度を確認。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆韓国で韓国人×フィリピン人のハーフが経験する偏見を率直に描写。アジアの中で作られるその事に大きな意味を感じる。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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貴公子(韓国)
4月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
https://synca.jp/kikoushi