1ページ目から読む
2/4ページ目

 長田くんが長田くん風に和泉元彌をやるのが面白いんだろうから、狂言の動きを正しくやって面白くなくなるくらいだったら、非公認で自由にやって下さいって。エールですよ。

X(旧ツイッター)より引用

――エールといえば、今年のX(旧Twitter)で“#チョコプラ長田”で、「許さない」と発信されていましたが、あれもエールですか?

和泉 (笑)。なんか話題になってたみたいですね!

ADVERTISEMENT

 あのときはお正月の年中行事をいろいろ終えて、家で妻と娘とリビングでテレビを観ていたんです。そうしたら『千原ジュニアの座王』という番組で、長田くんたち芸人さんがキスをテーマにした大喜利みたいなことをしていたんです。そのうち長田くんが僕たち夫婦をネタにしていたので。

 これはリアルタイムにつぶやかないといけないと思って、ハッシュタグを探して、とりあえず「許さない」とつぶやいて。そしたらたくさんのコメントも頂いたようで、「元彌さん笑いが分かっているから大丈夫だ」と言う人もいたし、「いや、絶対怒っている」という人もいたし。

 先日、長田くんがMCを務める番組で、和解してきました(笑)。

©杉山秀樹/文藝春秋

上沼恵美子に言われた「よく自殺しなかったね」

――20代で大河ドラマ主演や紅白歌合戦の司会、ダブルブッキング騒動や宗家問題、バッシングなど経験されながら、現在も舞台での活躍が続いています。今年は50歳の節目になりますが、今までの人生を振り返り、どんなことを思いますか?

和泉 ジェットコースターみたいな人生ですよね。今だからこうやってお話しして振り返ることもできますけど、当時は本当にお腹が痛かったです。公演中に突発性難聴になったこともありましたし。やっぱり僕が21歳のときに父が57歳で亡くなってから、世の中が…、自分を取り巻く環境が変わっていきましたね。

 父は狂言がどんなに面白くて素晴らしくて、狂言を伝承していくことがどれほど誇り高いことなのかを体現し続けた人でした。そんな目標であり絶対的ヒーローだった父が突然居なくなって、自分が全部矢面に立った時、世の中には善い人も悪い人もいるものだと否応なしに知りました。