〈あらすじ〉

 2001年10月、ドイツ・ブレーメン。トルコ移民のクルナス一家の母ラビエ(メルテム・カプタン)は、19歳の長男ムラートから、パキスタンのカラチへ旅行するという電話を受ける。

 2カ月後、ムラートはタリバンの嫌疑で逮捕され、翌年2月、キューバの米軍グアンタナモ収容所に移送される。

 息子の無実を信じるラビエは、人権派弁護士ベルンハルト・ドッケ(アレクサンダー・シェアー)からアメリカ政府を訴える集団訴訟に加わることを提案され、2人でワシントンD.C.へ向かう。

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〈解説〉

 息子奪還に奮闘する母親の1786日間を実話を基に描く。第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演俳優賞、脚本賞)二冠。『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』のアンドレアス・ドレーゼン監督作。119分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆2001年、一触即発的な世界状勢の中での、これも実話。おばちゃんの息子を救う知恵と度胸。「女は弱し、されど母は強し」か。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆「へこたれないおかあさん」は強力な被写体だが、全体のトーンが生真面目で、先が読めてしまう。もう少し脱線してほしい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆感情のレスリングのような母性愛。はちきれんばかりの体と笑顔。息子を取り戻す辛い歳月を笑いつつ泣かされるとは。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆陽キャのお母さんが真ん中に立つことで重い題材のドラマに推進力が備わった。同時に過度な平易さにも阿らないのが◎。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆ミセス・クルナスのキャラクターが全てを許せる。大袈裟、政治的放蕩さも含め微妙な匙加減ではあるが着地点もよし。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2022 Pandora Film Produktion GmbH, Iskremas Filmproduktion GmbH, Cinéma Defacto, Norddeutscher Rundfunk, Arte France Cinéma
配給:ザジフィルムズ
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ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ(独、仏)
5月3日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
https://www.zaziefilms.com/kurnaz/