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 申請された内、1社は窓口に呼ばれてダメだったけど3社は通りました。各200万ずつでした。申請は、Bがすべて一人で申し込みました。私は、ただただ審査進捗確認メールを見ているという感じでした。一通り申請が終わるとBからテレグラムで『今回借りたのに使ったのはこちらです』と偽造された源泉徴収票が送られてきたんです」(Kさん)

「支払金額」の金額が増額されている偽造厳選徴収票

1月のホストクラブオープンの日

「1月に入るとBから、『追加で500万円調達できます』と言われました。Aに相談すると『いくらだった?』と言われ、私が金額を言うとAは『考えておくわ』と。

 さすがに額が額なので、不安でしたが、彼の『途中まで返してくれたら、残りは自分が払うよ』という言葉を信じていました。でも『もう借りるのは限界だから、あなたが好きでいてくれるなら追加はなしでいい?』とLINEすると『追加で500万ならお願いしたい。300万なら借りなくていい。借りてくれたら助かる』という返事でした」(Kさん)

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 結局Kさんは、Bに追加の借り入れをお願いする。するとBから、消費者金融とカードローン会社の一覧表が送られてきた。Kさんは、Aに「Bさんに借り入れをお願いしたよ」とLINE報告すると「ありがとう」と返信がきた。

 消費者金融にも銀行と同じように3社にBが申請をした。カードローン3社はKさん自身が申請した。即日、消費者金融で400万円とカードローンで150万円の借り入れが可能になった。

「指名が被っている太客がいると思わせたい」

 消費金融の申請が終わった翌々日、自宅の最寄駅前にあるC銀行の窓口で200万円、D銀行のATMで200万円をおろす。

「C銀行とD銀行の時は、Aも一緒に来ました。入口の外で待っていました。その場ですべての現金を受け取るとAは『仕事があるから』とすぐ帰りました。カードローンの150万円は『毎日少しずつおろしておいて』と言われました。

 翌日、Aから電話がきました。

「俺を指名している客に対して、指名が被っている太客がいると思わせたい。来週25日に店に来て“預かり金”を使ってほしいと言ってきました」(Kさん)

 そして、KさんはAのためにまた消費者金融でお金を借り入れした。

「25日までの数日間は追加で借り入れした消費者金融ATMを回るはめになりました。新宿・歌舞伎町のATMで、500万円を引き出しました。Aも一緒でした。Bからは1日ですべてを引き出すように指示がありました。引き出してはAに渡すことを繰り返しました」(Kさん)