このエントリについているコメントはおおむね投稿者に好意的で、それらをみているとやや大げさではありますが、公衆の敵「パブリック・エネミー」にされるというのはこういう気持ちなのかもしれないとも思えてきます。
そもそも、私の専門はジェンダー論ではなく、性表現について取材を受けても言うべきことがないので困るだけです。また、ネットで多少話題になったとしても、学内でのプレゼンスが上がるということはまずありません。プレゼンスを上げたければ、真面目に研究をやって優れた論文や著作を書くか、他の教員が嫌がる仕事を積極的に引き受けるほうがはるかに効果的です。
もっと言えば、学内でのプレゼンスが上がるというのは、研究や教育以外の仕事が降ってくるということでもあり(なのに給料が上がるわけでもない)、私としてはむしろ避けたい事態です。もちろん、そうした仕事がまわってきても、引き受けるようにはしていましたが。
ともあれ、「作品についてもっと自由に議論できたらいいのに」という素朴な発想に基づくツイートだったのに、気がつけば自己顕示欲だけで表現規制に加担し、他人を陥れようとしているモンスターのような存在として語られるようになっていたわけです。
このエントリに関しては、はてなの利用規約で名誉棄損行為や侮辱行為は禁止されているので、削除を要請してはどうかとの助言もいただきました。しかし、「表現の自由」が論点になっているなかで、いかなる内容であろうと表現の削除を求めるような動きはむしろ反発を呼ぶだけではないかと考え、削除要請は行いませんでした(2023年12月現在、このエントリは消去されていますが、私の要請によるものではありません)。
著作のAmazonレビューは大荒れ
ただし、炎上の件を受けてアマゾンで販売されている私の2冊の著作にいずれも星一つのレビューがついたことには対応を試みました。それらのレビューは炎上の件についてのみ語り、著作の内容にはいっさい触れていません。著作を読まずにレビューを書いているのは明らかでした。