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2回目の結婚は46歳、相手は16歳年下

──そうですね。

佐藤 それが、半年で離婚したんです。42歳で結婚して43歳で離婚。で、「次こそは」と2回目に結婚したのが、46歳です。

──2回目のお相手も教え子。

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©文藝春秋

佐藤 はい。16歳年下でした。その方も、世界史の仕事を手伝ってもらいながら仲良くなり、お互いの性格を受け入れたうえで結婚したんですが、結局2年半で別れることに。これもねえ、結婚式は東京湾クルーズで、ハネムーンは世界一周、最初はよかったんですが……。

 いや、これはどちらのお相手の時も、僕が悪いんです。おふたりとも素敵な女性でしたし、英語もできたので、一緒に海外に住むという意味では最高でした。ただ、当時の僕はケンカして相手を少しでもイヤだと感じると、シャッターをガラガラと下ろして関係修復を拒否してしまう悪い癖がありました。たぶん、本当はひとりが楽でいいと思っていたのかもしれません。

──その後、3回目の結婚に至るんですね。2回失敗したら「結婚はもういいや」となりそうですが、なぜ3回も結婚を?

佐藤 昔から子どもが欲しいと公言してたんですが、本当にどうしても子どもが欲しかったんです。だから2回目の離婚後は、真剣に婚活しました。50歳を過ぎてましたが、お見合い写真を撮って婚活サイトに登録して。そこで知り合ったのが、今の妻です。結婚して6年めになります。

実際に婚活サイトに登録したお見合い写真(本人提供)

──今回は教え子じゃないんですね。その方が22歳年下で、今一緒にエジプトで暮らしているという。

佐藤 はい。僕が51歳、妻が29歳で結婚しました。婚活の際に僕が相手に伝えていたのは、「子どもが欲しいこと」と「海外で暮らすかもしれないこと」。妻は調理師と栄養士の資格を持っていて、お互いの希望が合い、結婚にたどりつきました。

 今の妻は教え子ではありません。予備校講師の僕も知らないし、まして世界史も知りません。人前での式などはやらなくてもいいと言うし、海外旅行にも特に興味はなく、大卒でもありません。今までにはないタイプですね(笑)。僕の行動にはあまり興味がなくて、「今日は文春の取材に行くよ」と伝えても、「行ってらっしゃい」という反応です。でも、僕にはそれぐらいの温度が心地いいです。

 幸い、結婚後すぐに娘を授かって、この3月に息子も生まれたんですよ。里帰り出産なので、エジプト移住以来、今年は一番長く日本に滞在しています。

──佐藤さんは、2021年に家族でエジプトへ移住したんですよね。