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上場企業の部長を辞めて、93万円の軽自動車で車中泊生活…30代の“ハイスぺ夫婦”が年収も地位も捨てて“車で暮らし始めた”ワケ

「カムラフウフと車中泊キャンプ」インタビュー #1

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りょうこ ゆうたくんは大先輩で、私なんかとは比にはならないほどの業務をこなしていたので、言えないこともあったと思うんです。なので、私から仕事のことは聞けなくて。私の愚痴はよく聞いてもらっていましたが(笑)。相談されたのは本当に最後のほうでしたね。

――車中泊や日本一周には、もともと興味があったのですか?

ゆうた ふたりとも特になかったですね。仕事を辞めて何をやっていこうか話し合うなかで決めました。

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 僕もりょうちゃんも、社会人になってからあまり旅行をしてなくて、日本に住んでいるのに日本のことをあまり知らなかったんですよ。だから、このタイミングで日本を見て回ろう、ということになって。もし将来、また会社員としてがむしゃらに働くことになったら行けなくなってしまうから、行くなら今しかないという感じで。

 あと、愛犬2匹とたくさんの時間を過ごしたい、という思いもあって。ペットを連れてどうやって日本を見て回ろうか考えてたどり着いた手段が、車中泊でした。ペットホテルもありますけど、それだと費用がかさんでしまうので。

地位も年収も捨てて再スタートを切ることに不安はなかったのか?

――日本一周とともに、YouTubeも始めるんですよね。

ゆうた そうですね。旅をしながら収入を得るには、やはりYouTubeが一番いいのかなと。

――ふたりとも社会的な立場や安定した収入を手放して再スタートを切るわけですが、不安はありませんでしたか。

ゆうた 不安はあったかもしれないですが、どちらかというと「面白そう」という“ワクワク感”のほうが大きかったですね。日本を回って知識を増やしたいと思っていたし、自分たちの力でYouTubeに挑戦して、それだけで食べられるようになろう、という目標も立てたので。今後もし自分たちで起業することになったら、今の時代はSNSのスキルが必要だと思ったので、「なんとしてもやってやろう」みたいな感じでした。

 それに、もし失敗してお金に困ったとしても、またどこかに就職すればなんとかなるやろ、とも思っていました(笑)。

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