りょうこ 私も、良くも悪くも楽観的なので、ゆうたくんが言ったように、もし無理やったら諦めて就職すればいいかなと(笑)。社会人として頑張ってきた経験があるから、もし会社で働くことになっても、何とかできる自信はありましたし。ふたりともしっかり貯金していたので、あとはなるようになるやろ、くらいの感じでしたね。
ふたりの車中泊生活に対する“家族の反応”とは
――ご家族は反対しませんでしたか。
ゆうた 僕が今までずっと働きづめだったのを知っていたから、仕事を辞めたことも日本一周のことも「長期の休暇だと思って、楽しんだらいいんじゃない」くらいの感じでした。
りょうこ うちも、「別に好きにしたら」くらいの感じでした。私が頑固なのをわかっているから、やると言ったら聞かないだろうな、というのもあったと思います(笑)。それでもやっぱり父親は心配していたようで、日本一周中はマメに連絡を取り合っていました。
――日本一周は、りょうこさんが持っていた軽自動車で始めたそうですね。
りょうこ 私が所有していた日産のモコです。数年前に中古で買って、そのときは93万円でした。
軽自動車の車内をDIYしようという話にもなったが…
――新しく買おうとは思わなかったのですか?
ゆうた 僕たちが本当に車中泊をできるかどうかわからなかったし、愛犬たちが車中泊をできるかどうかもわからなかったから、新車を買うのはリスクが高いよね、という話になって。あとは、前職が財務関係なので、新車を買ったとしても、どうやってその投資を回収するのか、みたいなことも気になりました(笑)。
それなら、まずはモコでやってみようということになって、やってみたら意外とできたという感じです。
――しかも、モコを車中泊仕様にしなかったんですよね。
ゆうた まったくDIYせずに日本一周しましたね。一度だけ、棚をDIYしたことがあるんですけど、ガタガタの箱ができてしまって。それでもう、僕たちはDIYせずにやろうと。
りょうこ 途中でやっぱりDIYしよう、という話にもなったんですけど、YouTubeの視聴者の方々に「DIYしていないモコで、日本一周をやりきってほしい」と言われたのでやめました(笑)。
撮影=三宅史郎/文藝春秋