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110万円で買ったハイエースをキャンピングカー仕様に“魔改造”…上場企業を辞めて車中泊を続ける30代夫婦が語った“周囲からの反応”

「カムラフウフと車中泊キャンプ」インタビュー #3

genre : ライフ, 社会

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りょうこ 普段は大丈夫なんですけど、ふとした瞬間に「自分のこの選択を正解にしていけるのか」と思うことはありますね。でもそれは、会社員として働いていたときにも感じていたことで。自分たちで決めた道だからやるしかないし、1回きりの人生やから常に新しいことに挑戦しながら好きに生きたいなって。

 それに、私たちも老後を考えていないわけではないので、常に未来を見据えながら2人で協力して生活しています。

 

車中泊生活を通して変化したふたりの“価値観”とは?

――日本一周や車中泊生活を通して、おふたりの人生観や価値観は変化しましたか。

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ゆうた 「日本」を身近に感じるようになりました。今までは、例えば東北に行くとなったら腰が重かったんですよ。でも今は、明日から東北に行くとしてもすぐに行動できる。

 あとは、ニュースを見たときに、全国で起きた出来事を自分事みたいに思えるようになりました。スーパーに行って、食材に〇〇産と日本の地名が書いてあったら、「ああ、あそこのだね。それならおいしいよね」とわかるようになったのも、自分たちにとって大事なことだと思っています。

りょうこ 私は車中泊生活をしたことで、家で暮らさなくても人は生きていけるんやな、というのを実感しましたね(笑)。

 もし大きな地震が起きて一時的に車で生活しなければならなくなっても、車中泊への免疫があるから何とかできる、という自信もつきました。サバイバル精神も身についたし、車中泊生活を経験して本当に良かったと思います。

 

バンライフを続けるふたりの“今後”

――これからはふたりでどんな人生を歩んでいきたいですか。

ゆうた YouTubeやSNSの配信を続けるなかで、こういう動画を出したらある程度の再生数が見込める、という感覚は養われてきたから、今後はまた違ったジャンルにも挑戦していきたいなと思っています。

 これからの人生で、ほかにもやりたいことや挑戦していきたいことが数えきれないほどあるので、ひとつひとつ実現に向けて2人で頑張ります。とはいえ、SNS配信はやっぱり好きなので、これからも続けていきたいですね。

りょうこ 愛犬がいるので、一緒に過ごせる時間をできるだけ長く持って、これからもたくさんの思い出を作っていきたいです。あとは、もし子どもに恵まれたら、家族で幸せに暮らしていきたい。子どもが生まれたらこの生活が一気に変わる可能性もあるけど、そのときは子どもの未来を第一に考えて生きていきたいなと思います。

撮影=三宅史郎/文藝春秋

110万円で買ったハイエースをキャンピングカー仕様に“魔改造”…上場企業を辞めて車中泊を続ける30代夫婦が語った“周囲からの反応”

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