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「かあちゃん、今は昭和じゃないんだよ」と言われ…レジェンド・竹下佳江が日本女子バレーに感じた“世代間ギャップ”《今夜“負けられない”ブラジル戦へ》

竹下佳江さんインタビュー #3

7時間前
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世界ランク2位のブラジルに勝たなければならない

――パリ五輪でプールBの日本はブラジル、ポーランド、ケニアと同組になりました。上位2チームと、各組3位の成績上位2チームの計8チームが決勝ラウンドに進む方式です。

竹下 ブラジルは世界ランク2位、ポーランドは4位。世界ランク7位の日本は、このどちらかに勝たなければなりません。この試合にフォーカスし、戦略的な練習をしてきたと思います。

 ロンドン五輪の時も、眞鍋さんは「準々決勝で中国に当たる」と言い、対中国戦を徹底的に練習しました。まだ、試合も始まらないのに、「なぜ準々決勝で中国?」と不思議だったけど、眞鍋さんの予言が本当になった。当時は難攻不落の中国でしたけど、徹底した対策を取っていたので、私たちは何の不安もなく勝ち切ることができたんです。

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 ただ私は、決勝戦まで楽しみにしています。

今年春のネーションズリーグでは、強豪ブラジルを破りイタリアに次ぐ準優勝を決めた日本代表 ©時事通信社

運営側に立ってみてしみじみと分かったこと

――竹下さんは日本代表の監督付戦略アドバイザーだけでなく、クラブチーム「ヴィクトリーナ姫路」のエグゼクティブアドバイザーにも就任しています。どんな仕事ですか。

竹下 いわゆる何でも屋(笑)。2016年に一企業に頼らないクラブチームとしてスタートしたので、全部自分たちでやらなければならない。企画書を携え営業にいったり、既存のスポンサーさんにはお礼の挨拶、またチーム行事に参加したり、イベントを行ったり、そして広報活動とか、とにかく雑務のすべてですね。

©Atsushi Kondo

――えっ、竹下さんが営業!

竹下 私も大人になりましたよ(笑)。ただ実際、運営側に立ってみて、いかに自分が現役時代に多くの人に支えられプレーできたか、しみじみと分かりました。だから今は、現役の選手たちが思いっきり能力を発揮できるような環境を作ってやりたい。そのためにはいくらでも頭を下げられる。ただチーム発足から3年間は監督をやっていました。

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