主将の古賀紗理那が「目標は絶対メダル」と意気込む女子バレーボール。1次リーグ初戦は世界ランク4位のポーランドに1-3で逆転負けを許したが、1日はブラジル戦、3日はケニア戦に臨み、決勝トーナメント進出を狙う。

 古賀が今大会限りでの引退を表明した背景、心の拠り所にしている選手とは……? 現役時代はセッターとしてチームの司令塔を務め、現在は日本代表の監督付戦略アドバイザーを務める竹下佳江さんに、話を聞いた。(全3回の2回目/つづきを読む

竹下佳江さん ©Atsushi Kondo

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キャプテン・古賀紗理那は「世界に誇る選手」

――キャプテンの古賀紗理那選手は、もともとスキルの高い選手でしたが、東京五輪以降、さらに技、メンタル、身体能力がパワーアップしたように見えます。

竹下佳江さん(以下、竹下) 彼女は本当に凄い。バレー技術もさることながら、チームを率いるキャプテンシーには目を見張るものがあります。コート内で一番声を出しているのも古賀選手だし、チームにも厳しい要求を出している。もちろん、その分、自分にはもっと厳しいんですけど。

 まず、練習から絶対手を抜かないし、フィジカルトレーニングにも懸命に取り組んでいます。20代後半になってジャンプ力もアップさせているんですよ。現状を保つだけでも大変な年齢なのに、さらに進化させているなんて凄いと思いませんか。

今大会限りでの現役引退を表明しているキャプテンの古賀紗理那 ©文藝春秋

 ブロックをかわすストレート、巧みなクロスやブロックアウト、あるいはフェイントで交わすなど、もともと器用な選手ではあったけど、今はライトからも効果的なバックアタックを打ちますし、後衛に下がった時も相手のコートが良く見えているのか、効果的なバックアタックを決めています。もちろん、レシーブも瞬時に反応しますし、バレー選手としての技術は、めちゃくちゃ高いと思います。

 現に、ネーションズリーグでもベストアウトサイドヒッター賞も受賞しましたし、世界に誇る選手と言ってもいい。