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評価の中でも簡略的な仕組み

 事業仕分け及び、今日でも続いている行政事業レビューですが、政策評価から見れば大体、次のように概括できます。第一に、評価の中でも簡略的な仕組みをとった取り組みだということです。既に見たように、口頭による問答を通じた評価の仕組みは、精緻な手法を用いません。これは導入と実施が比較的簡単にできる反面、やはり評価の質そのものは低くならざるを得ません。

 第二に、どちらかと言えば、「業績管理/業績測定」型に類することです。政策のインプットとアウトプットやアウトカムの比率を見て、無駄がないかどうかをチェックしますから、政策の効果を厳密に測定する評価の在り方とは一線を画しています。ただ、今日の行政事業レビューでは、先に挙げたロジックモデルの作成とそれに基づく検討がなされていることもあり、事業の構造であるセオリーを評価する「セオリー評価」にも当てはまる面もないわけではありません。

 このような特徴を有する行政事業レビューですが、今日ではEBPM(編集部注:エビデンスに基づく政策)を担う重要な位置づけを与えられています。