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「泣きじゃくり、抱き抱えられた選手も」あれから3年…前回金メダルのスケボー女子がパリ五輪予選でさらに“劇的な進化”のワケ〈世界ランクTOP10に4人も〉

「泣きじゃくり、抱き抱えられた選手も」あれから3年…前回金メダルのスケボー女子がパリ五輪予選でさらに“劇的な進化”のワケ〈世界ランクTOP10に4人も〉

スケートボード(パーク)男子女子代表

20時間前
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 世界ランク1位で東京オリンピックに臨みながらトリックを全て成功させられず4位に終わり、泣きじゃくりながら多くの仲間に抱き抱えられたスケートボードパーク女子代表の岡本碧優。3年前の印象的なシーンのひとつとして、今も思い起こす人もいるだろう。

 あれから3年の月日が流れた今、パークスタイルはどのような変化が起きたのだろうか。

 ここでは最新の世界ランクをベースに、注目選手や見どころ、メダル争いに焦点を当てていきたい。

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世界ランクトップ10の中の4人が日本人

 まずは前回ワンツーフィニッシュを飾った女子パークから。

 世界ランク1位に開心那(ひらきここな・15)、3位に四十住さくら(よそずみさくら・22)、5位に草木ひなの(くさきひなの・16)とここまでが出場権を獲得。以下、6位に長谷川瑞穂(はせがわみずほ・13)、19位に菅原芽衣(すがわらめい・17)、28位に中村貴咲(なかむらきさ・24)となっている。

 ここで注目したいのが2位のオーストラリア代表アリサ・トルー(14)と4位のイギリス代表スカイ・ブラウン(16)。スカイ・ブラウンは東京オリンピック銅メダリストということもあり、宮崎生まれで母親が日本人ということを知っている人も多いだろう。そして同じく注目選手のアリサ・トルーの母もまた日本人である。

 となると、女子パークは世界ランクの1位から6位まで全てが日本人、もしくは日本にルーツを持つという他に類を見ない種目となっているのだ。となれば、当然メダル争いも出場権を獲得した上位5名に絞られてくるが、ポイントはをセクション(障害物)の使い方になってくるだろう。

開心那 ©︎Yoshio Yoshida /X Games

 というのも7月9日に競技を統括する「WORLD SKATE」より、パリ五輪で使用されるパークデザインのアナウンスがあったのだが、ストリート種目で見られるようなレールが付いていたり、エアーからグラインドやスライドに入るようなセクション(障害物)が随所に散りばめられているのだ。