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「泣きじゃくり、抱き抱えられた選手も」あれから3年…前回金メダルのスケボー女子がパリ五輪予選でさらに“劇的な進化”のワケ〈世界ランクTOP10に4人も〉

「泣きじゃくり、抱き抱えられた選手も」あれから3年…前回金メダルのスケボー女子がパリ五輪予選でさらに“劇的な進化”のワケ〈世界ランクTOP10に4人も〉

スケートボード(パーク)男子女子代表

18時間前
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豪快さが武器の草木ひなの、独自技のスカイ・ブラウン

 純粋にスピードがあり、「540」を最も高く跳ぶという点では、草木ひなのに軍配が上がる。スピードが一番の武器と話す彼女の憧れのスケーターは、冒頭で少し触れた岡本碧優。

草木ひなの ©︎Yoshio Yoshida

 豪快なエアーを武器とするところは、岡本の系譜を受け継ぐ選手といって良いだろう。草木が挑むのは、五輪決勝で岡本が決められなかった「キックフリップ・インディー」だ。成功すれば必ずメダル圏内に食い込んでくるだろう。

草木ひなのは2022年11月の全日本選手権でキックフリップ・インディを成功させて2連覇を果たしている ©︎Yoshio Yoshida 

 スカイ・ブラウンも独自のエアートリックを持つ。バク宙のように身体ごと縦回転するバックフリップや、お腹側に回転する「フロントサイド540」は彼女の専売特許だ。6月の五輪予選シリーズ最終戦、ブダペスト大会は4月上旬に負った膝内側側副靱帯断裂からの復帰戦にも関わらず2位に輝いた彼女は、本番でさらにコンディションを上げてくるだろう。

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 そしてスカイとは大の仲良しでもある東京五輪女王の四十住さくらは、コース最上部の縁を使った繊細なリップトリックが強み。ベテランらしく落ち着きと安定感のある滑りで2大会連続の表彰台を狙う。

四十住さくら ©︎Yoshio Yoshida 

 このように女子パークはメダルの可能性はかなり高いが、その分ライバルも手強い。表彰台に立つのは誰になるのか。スケートボードパーク女子は8月6日に開幕する。