その結果、長男が小学校に上がった後も、「給食費だけでも払ってほしい」と言っても無視。長男が夫に「上靴を新しくしてほしい」と言っても、「君が買うんでしょ」とA子さんに頼んでくるようになっているそうです。
習い事や学童の費用も「必要ない」と言って払ってくれないため、A子さんの両親が夫に頼んだところ、「必要ないと言っているでしょう。そんなに言うならあなたたちが払ってくださいよ」と言われ、結局A子さんの両親が払うようになったということでした。
私がここまで話を聞いて気になったのは、夫が家賃と水道光熱費以外にお金を使わず、一体何にお金を使っているのかということでした。
A子さんに聞いてみると、「夫は浪費をしているわけでもなく、飲み歩いたりもしません。ただ、スマホゲームにかなり課金をしているようです」という答えが返ってきました。
「受験も塾も必要ない。俺は絶対に出さない」
A子さんが離婚を強く考えるようになったのは、長男の進路がきっかけでした。
長男が中学受験をしたい、塾に通いたいというので、A子さんから夫に、塾代を出してもらえないかと聞くと、「受験も塾も必要ない。俺は絶対に出さない」と言われたそうです。
さらに長男の目の前で、近隣の塾に電話をかけ始めて、「うちの子どもが申し込んでも絶対に通わせないでください」と言ったのです。A子さんが「そんなひどいことしないで」と言うと、夫は「二度とこんなことを言わないように、お仕置きで電話をかけたふりをしただけだ」と笑いながら言いましたが、塾に通うことを強く反対されて、長男はショックを受けました。
この分だと中学の学費ももちろん出してもらえない、高校や大学の学費も、長女の学費も……と考えると、夫と結婚生活を続けられる気がしなくなってしまったということでした。
「子どものお金は無駄遣い」
私はA子さんから、離婚に向けた手続きの依頼を受けることになり、その後A子さんと子どもたちは実家に帰って別居生活を始めました。