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2018/05/09

常連客があつまる外野立ち見席

立ち見席からの風景

 そしてもう一つ注目したい常連客があつまる場所。それが、一番遠くから野球を観戦する外野立見席だ。

 ここにいるチャコさん(52)もプロ野球解説者よりも野球に詳しい客の一人。昼間は会社勤め、夜はヤフオクドームで毎試合立ち見席というメンバーの一人だ。彼女も立見席で野球を見始めた頃はまだ若く(笑)、「ゲッツーとは2点とること」だと本気で思っていたが、周りのおじ様達に教わりながら嗅覚と着眼点が研ぎ澄まされ、今ではスポーツ紙に載るより前にローテーションの谷間で投げる“隠し玉的投手”を言い当てるほどになっている。

 同僚と和気あいあいと楽しむ事が出来る立見席。ココで生まれる交友関係でお互いの結婚式に招待しあうことは勿論のこと、さらには独身で通い始めたタカガールがいつしか男女交際をはじめ、お腹が大きくなっても球団応援歌を胎教に響かせながら通いつめ、産休もそこそこに外野立見席で母子ともに観戦するというのもある。

おやつをたくさんもらっている1歳半のスズ君 提供/加藤淳也

 現在1歳半のスズ君もそんな“産まれる前からホークスファン”の一人。外野立見席の多くのファンに我が子のように可愛がられている生粋の鷹党なのだ。会う人会う人におやつをもらっているので、彼の今後の体重の増減が心配で仕方がない(笑)。野球場には人生を共に歩むファンが多くいる。

 そんな皆さんのプロ野球解説者よりも解説者らしい口ぶりに、いつも勉強させてもらったり、楽しませてもらったりしている。ファンが“采配を振るう”というのもプロスポーツの醍醐味の一つだと思う。

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