「自分の心に響くダンスかどうか」ブレイキンの観戦を楽しむポイント
――ブレイキンを観戦するとき、どんな部分に注目するのが良いでしょうか。
RAM 先ほども言ったように、オリンピックには採点基準があるので、「勝ち負け」も観戦を楽しむ1つの方法です。ただ「表現」の世界なので、採点する人の好みによってどうしても結果は変わってきます。
だからこそ観戦するときは、一旦勝ち負けや採点基準は考えず、シンプルに「自分の心に響くダンスかどうか」で楽しんでみてください。競技者みんな違う表情で、違うスタイルのダンスを披露してくれるはず。「ダンスの良し悪しは分からないけど、見ているとワクワクする」「この人のダンス、なんか好きだな」というのが、きっと見つかると思います。
その人の強みや表現したいテーマによって、まったく違うスタイルに
――ご自身はブレイキンを踊るとき、どんな表現を心がけていますか。
RAM 「見ている人を元気にできるダンス」ですね。私の取り柄は、「元気」と「笑顔」。ダンスでもそれを表現したいなと思っていて。元気に見えるリズムの取り方や動き、技の出し方は意識しています。
ただ、私は「元気」や「笑顔」がテーマだけど、「かっこよさ」や「優雅さ」をテーマにしている人もいます。一言でブレイキンと言っても、その人の強みや表現したいテーマによって、まったく違うスタイルになる。それもブレイキンの面白さのひとつだと思います。
――RAMさんは2023年のNHK紅白歌合戦で、郷ひろみさんのバックダンサーを務めましたよね。そのときも笑顔で踊っている姿が印象的でした。
RAM 事務所のマネージャーから、「郷ひろみさんのバックダンサーの依頼が入ったよ」と電話が来たときはびっくりしましたね。紅白のステージは、これまでに経験したことのないようなキラキラした場所でした。
本番では郷ひろみさんもブレイキンに挑戦してくださったんですよ。ブレイキンがクリーンなものとして世の中に広まってきているのが感じられて、嬉しかったです。