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「バカ、ゴミ、才能のないピエロって言われて(笑)」なぜ米オーディション番組で37歳お笑いコンビが“成功”したのか? シューマッハが語る、日本のテレビとの“決定的な違い”〈『ゴット・タレント』特別賞で話題〉

シューマッハインタビュー #1

8時間前
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海外に向けてアピールがしたかった

五味 もともと海外に向けて何かアピールはしたくて。2017年あたりかな、今後インバウンドで日本に来る人たちに向けてライブを開催してたんです。

——だいぶ早い時期から。

五味 ゆんぼだんぷ(お互いのお腹を打ちつけ合う音芸で『ゴット・タレント』に出場)やウエスP(裸の上でのテーブルクロス引きで『ゴット・タレント』に出場)など海外で活躍している芸人やこれから海外を目指したいメンバーを集めて、ライブをやってたんです。でもコロナでそれもできなくなっちゃって。それで本当に動こうと思ったんですよね。

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©山元茂樹/文藝春秋

中村 2017年ぐらいからウエスPとゆんぼだんぷが『ゴット・タレント』に出始めてたんです。でも僕らだけ一向に海外に進出する気配がなくて。で、去年の暮れにウエスPに相談したんです。「どうやったら『ゴット・タレント』に出られるのかな」って言ったら、ウエスPはSNSに動画を載せて、それがバズったことで向こうからオファーが来たんですよ。

 でも僕らは2022年末までSNSに動画を上げるということを一切してこなかった。2023年になって初めて「これからはインターネットの時代だ」ということに気づき、それからは毎日動画を上げるようになりました。

 ウエスPってTikTokのフォロワー数が1280万人もいる、日本トップの芸人なんです。ウエスPに毎週電話で相談して、どうしたらいいのか徹底指導してもらって。

——コンサルですね。

「毎日続けることに意味があるから」SNSへの投稿を続けると…

中村 あいつは友達が僕らぐらいしかいないんで、仕事以外の時間はいつでも電話がつながる(笑)。月何十万払ってもいいぐらいのSNSコンサルの知識を僕らが独占してました。

 最初の1カ月はTikTokフォロワーが30~40人という地獄の日々が続いたんですけど、ウエスPが「何よりも毎日続けることに一番意味があるから」と。で、工夫しながら1カ月続けていたら、ユニコーンで風船を割るという動画が1500万再生。

©山元茂樹/文藝春秋

五味 なんかプレゼンしてるみたい(笑)。

中村 そうしたら本当にその動画一本で『アメリカズ・ゴット・タレント』のプロデューサーから、TikTokのダイレクトメッセージで「私たちの番組に興味ありませんか」とメッセージが来て、そこからです……!

TikTokでバズった「ユニコーンで風船を割る」ネタも披露(『アメリカズ・ゴット・タレント』YouTubeチャンネルより)

五味 言い終わった後の満足感、何だよ(笑)。

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