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五味 「緊張しなかったの?」ってすごく聞かれるんですけど、そういう小っちゃい積み重ねがジャブとなったのか、当日全然緊張しなかったんですよ。何時間も待機して、カメラマンさんはリンゴかじってて、そうなるともうこっちとしてはやるだけなので(笑)。

中村 日本の番組でもお客さんが入ってるものはあるけど、『ゴット・タレント』はそれこそこの場を楽しもうっていうお客さんが何千人と集まっているから、本当に盛り上がってもらえる。でも、しょうもない芸をしたらブーイングが起きるんです。みなさん正直なので。

——そこは厳しいんですね。

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五味 2個前ぐらいの人は「ブ~」ってなってましたし。僕らも分からないじゃないですか。何が受け入れられて何が受け入れられないのか分からないので、恐怖との戦いではありました。でも、楽しくやればいいやと思っていた。

©山元茂樹/文藝春秋

ゴールデンブザーを取ったら、ずっと僕らに「フゥ~~」って

中村 ゴールデンブザーを取ったら取ったで、その後が結構長いんです。追加の収録とか、カット割り撮影とか。そこでスタッフさんがずっとテンション高いんですよ。ずっと「フゥ~~」って。

五味 ずっと僕らに「フゥ~~」ってやってくれる。

中村 撮影から撮影の間に移動してる時もずっと「フゥ~~」。それが3時間続く(笑)。さすがに3回目くらいで、これはスタッフさんのボケだと思い「いや、分かった分かった」ってツッコんだら、「え、何が?」みたいな。全然ボケじゃなかった。純粋な「だって喜ばないと。うれしいでしょ」でした。

©山元茂樹/文藝春秋

五味 僕ら以前『仮装大賞』でユーモア賞っていう賞をいただいたことあるんです。芸人なのに(笑)。その時はスタッフさんが「芸人だけど、ユーモア賞とって大丈夫?」って心配してくれたんですけど、たぶんアメリカだったら「ユーモア賞~~フゥ~~」なんですよ。

——でもそれくらいゴールデンブザーを獲得するというのはすごいことなんですよね。

五味 もう、「フゥ~~」ですよ。

中村 ほんとだよね。