バスケットボールでは近年、選手の高身長化が進んでいる。前回の東京五輪では日本代表のスタメンの平均身長が初めて2mを超えて話題になり、バスケットボール最高峰のNBAで今シーズンの新人王を獲得したウェンバンヤマ(フランス代表として7月30日に日本戦にも出場)の身長は2m24cmだった。

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 しかし世界一を決めるオリンピックの舞台で、“わずか”172cmしかない日本の河村勇輝が大活躍をして、世界を驚かせている。

 河村は今大会に参加している選手のなかで2番目に身長が低い(最も低いのは日本代表でキャプテンを務める167cmの富樫勇樹)。にもかかわらず、パリオリンピック第2戦のフランスとの試合では29得点を決めて、第2戦のベストファイブに選ばれた。ベストファイブに他に名を連ねたのはNBAでMVPに輝いたことのある選手や、件の2m24cmのウェンバンヤマなど、世界のトップを走る選手たちばかりだ。

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 また、河村は各チームが2試合を終えた段階で、得点ランキングで全体の5位に入っている。もはや、日本を牽引するというレベルではなく、世界に通用する選手としてその名をとどろかせ始めている。

 バスケの世界では身長が“低すぎる“河村が、世界一を決める大会で輝けるのは何故なのか。

 今回は3つの理由を紹介しよう。