唯一表舞台に立ち続ける島袋が語ったこと

 いまやメンバーで芸能界で表舞台に立ち続けているのは、今年4月に40歳となった島袋だけである。昨年には、hiro名義でのソロ曲や、ジャズスタンダードを歌うプロジェクト「Coco d'Or」、島袋寛子名義での故郷・沖縄をテーマにしたアルバムなど、SPEEDの最初の解散以降の活動を集大成したボックスアルバム『UTAUTAI』をリリースし、今年3月には同タイトルのライブを大阪と横浜で行っている。

唯一現在も芸能活動を続けている(島袋寛子のXより)

「10代の自分には絶対にかなわない」「4人揃うと無敵なんです」

 このほか演技など多岐にわたり活動する彼女だが、一昨年のインタビューでは、《とあるジャズボーカリストの方が「10代のときに最初に録ったテイクが一番いい。そこは超えられない」と話していたんですけど、私もそう思う。それとは戦わないように人生経験を積んで、面白い歌が歌えるようになったら良いなと思います。とにかく面白い人になりたい(笑)》と、10代でSPEEDとして世に出てきたときの自分には絶対にかなわないと認めた上で、その後の人生を歩んできたことを明かしていた(「Real Sound」2022年4月11日配信)。

1998年当時のSPEED

 同じインタビューでは《4人でやるのはやっぱり楽しいですよ》とも語り、ソロとの圧倒的な違いを次のように語っている。

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《私よりも3人の方が魅力的だし、磨きがかかっているはずなので、絶対に楽しいと思うんですよね。やっぱり2人になるとエネルギーがブワッとなるのが分かるんです。3人になるとさらにエネルギーが倍増して、4人揃うと完全体のエネルギーになる、みたいな。もはや無敵なんです。あの感覚はSPEEDじゃないと味わえない》

 ほかの3人のためにも、島袋は場を温めて待っているようにも思える。いまは無理としても、いつかまた、4人全員がそろったSPEEDを見られる日が来るのだろうか。