「試合中、何度もかなりリードを広げたが、彼らはそのたび点差を縮めてきた。3ポイントライン上で信じられないほどの脅威をもったチームであり、高い確信をもってプレーしている。彼らのポイントガードとビッグマンはこの大会で驚くべき活躍を見せていたので、彼らが鍵であることはわかっていたが、ゲームのなかで彼らをコントロールできないこともあった」
NBA史上最低身長のプレーヤーとして活躍した160cmのマグジー・ボーグスは、ブラジル戦後、X上で河村について「この若者のプレーを見るのが大好きだ」と投稿。そこに置かれた「#heartoverheight(ハートは身長を超える)」のハッシュタグは、圧倒的に不利な身体的条件のなかで活躍する河村との連帯意識を感じさせるものだった。
平均得点上位10名のうち3名が日本代表
予選3試合を通じて、日本代表の面々は数字のうえでも大きなインパクトを残した。平均得点上位10名のうちには、八村(2位)、河村(5位)、ホーキンソン(10位)の名前が並ぶ。さらに河村はアシストで同率2位、ホーキンソンはリバウンドで同率3位。守備面で大きく貢献した渡邊雄太は、ブロックのランキングで同率4位に入った。
他国からは注目されにくいが、主要スタッツでチームを牽引した4人のほかにも、各メンバーの献身的なプレーはチームを支え続けた。とりわけフランス戦、八村が退場してから第4クオーター終了までの8分半の間、相手のフィールドゴールをわずか3本に抑え込んだディフェンスには目を見張るものがあった。グループフェーズ9位となる出場時間(平均30.6分)を記録し、フィジカルコンタクトやディフェンス面で世界と渡り合った吉井裕鷹のプレーも特筆ものだった。
NBCは、日本を「大きな賞賛に値する」「自由奔放な楽しいチーム」と評価している。大会最大の番狂わせまで目前に迫ったフランス戦をはじめ、彼らの活躍は十分に世界を驚かしたのではないか。