――なぜ車中泊での日本一周に切り替えたのでしょうか。
けんじ 在宅ワークが増えて営業に行かなくなったので、暇な時間が増えて、それまで見たことがなかったYouTubeを見るようになって。車中泊をしながら日本一周をしている夫婦の動画を見つけたんです。
で、その動画を見ていたら「こういう生き方、うらやましいな」と思うようになったんですよね。僕もあかりも、もともと旅行が好きなので、いっそのこと自分たちもこういう旅をしてみたいなと思って。僕から「仕事を辞めたあと、日本一周しない?」と提案しました。
YouTubeを見たことがなかったふたりが、YouTuberになったワケ
――その提案を聞いて、あかりさんは驚きませんでした?
あかり 私もそれまで、あまりYouTubeの動画を観たことがなかったんです。YouTuberに苦手意識があったので。
でもその夫婦は、ホームビデオみたいな内容の動画をアップしていて、すごいナチュラルで楽しそうだったんですよね。
そういうYouTuberがいると知らなかったから、すごいカルチャーショックを受けたし、「こういうのなら自分たちにもできそう」と思ったので、けんじの提案にも「全然いいやん」みたいな感じでした。
――日本一周と同時に、YouTubeも始めるんですよね。
けんじ そうです。もともと、旅行先でビデオカメラを持ち歩いて、よく撮影していたんです。帰ってきてから自分たちで見るために、その動画をホームビデオみたいにまとめたりしていて。なので、その延長みたいな感じで動画を編集して、YouTubeにアップしてみようと思いました。
あかり 暇な時間にやることがあったほうがいいかな、というのもありましたね。
収益化は「できたらいいな」というスタンス
――YouTubeで生活費を稼ぐ狙いもあった?
けんじ 最初からYouTubeを生活の柱にしよう、という感じではなかったです。思い出を残すために動画を撮って、収益化は「できたらいいな」というスタンスでした。
あかり もちろん収益化したらうれしいし、そのためにがんばるけど、それでお金が稼げなかったとしても「まあ、いいか」みたいな。貯金もしていたので、YouTubeで必死になって稼がなきゃ、という感じでもなかったんです。
――日本一周やYouTubeに対する不安は?
けんじ 僕は、仕事を辞めて旅行できることへのワクワク感しかなかったです。人生でそんな経験できることって、あまりないので。
あかり 2人でいろいろなところに行けるし、思い出も作れるし、私も楽しみのほうが大きかったですね。