そして12月20日、A子は就職活動のサポートという理由でBくんを呼び出し、商業施設の駐車場に停めたレンタカーの車内で性行為に至った。

「教室で携帯電話を渡しました。そのことは学校の規定に反します。やってはいけないこととわかっていていました」

 A子はBくんと携帯電話のSMSでメッセージのやりとりを始めると、対面したときのコミュニケーションとは違って、丁寧な文章でスムーズな印象だったという。

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 その中でA子が送ったものの中には性的なメッセージも多く含まれている。「スカートだと全部脱がされてしまいそう」「全部はしないでね」などと性行為を連想させる内容をBさんに送っている。そして、12月20日に学校外で会う約束をした。A子はその意図を「就職活動のサポートとして、介護施設の見学に行くため」と説明した。

「(性的な内容を含むメッセージを送ったのは)Aさんを喜ばせようとしたんです。絶対に20日に来て欲しかったからです。その結果、(性的なコミュニケーションを)期待させてしまうとは思っていました。でも、普段の学校での会話は目を合わせなかったので、まさか、性的なことまで踏み込んでくるとは思わなかったんです」

2人で会うためにA子は大きなワンボックスカーをレンタルしている 写真はイメージ©AFLO

A子の方から「一緒に行く?」「下着は何色が好き?」とメッセージを…

 女性検察官が「Bくんに渡した携帯電話は何台か?」と聞かれ、A子は「2台」と答えている。自分名義でレンタルした緊急連絡先と就職先の検索用や連絡用として渡したというが、検察官に「これは担任の立場か?」と聞かれると「携帯電話を渡すのは担任としては規定に反すること、やってはいけないこととわかっていました。近くにいる大人として(渡した)」と話した。

 事件が起こる前日の19日には「何しているの?」「きょう、温泉に行くか、スタバに行くか迷っている」とBくんにメッセージし、午後には「一緒に行く? お風呂は別だけどさ」とも送っている。

 さらに「下着は何色が好き?」と性的なコミュニケーションも続いている。高校1年生のBくんが、先生と付き合っていると誤解するとは思わなかったのだろうか。

 そして12月20日、2人はBくんの家からも学校からも近い商業施設で待ち合わせた。介護施設の見学、という理由だった。その日のA子は上がヒートテックに長袖のセーター、下はタイツにショートパンツという服装だったという。

 日曜日で混み合う商業施設の駐車場にレンタカーを停め、フロントガラスには日よけを設置。車外から見えないようにドアのガラスも目隠しをした。

「Bくんとは商業施設で会いました。その後、先に私が車に行き、Bくんが遅れてきました。車内は3列シートでしたが、私は2列目の運転席側に、Bくんは3列目の助手席側に座っていました。履歴書をもってきたのかを聞きましたが、Bくんは『持ってきていない』と言いました」