A子の証言によれば、2人で介護施設の見学へ行く予定だったが、Bくんが「行きたくない」と拒否したので一度は解散しようとしたものの、Bくんが「わかった」と見学への理解を示したので商業施設の駐車場に戻ったという。
「それでもやはりBくんは話に応じず口論になり、Bくんから服を引っ張られました。気がついたら私も3列目にいて、仰向けになっていました。Bくんは私の上に乗っている状態でした。(A子は)上の服は着ていましたが、下は脱いでいました。脱がされていたのです。Bくんは体、陰部を触ってきました。最初は『やめて』と言ったと思います。叩いたり、蹴ったりしました。Bくんは力が強い。左足は怪我をしていました。右足と両腕は固定されていました。
しばらくして、Bくんは行為をやめました。飽きたのか、疲れたのかはわかりません。私は服を整えて、運転席に戻りました。私は行為について、同意をしていません。そのため、その日はショックでした」
女性検察官から「陰部を触られたといいましたが、指は入れられていますか?」と聞かれA子は「はい」と答えている。介護施設の見学に向かうのに2人きりだった理由も問われ、「学校外で会うのは禁止されているとわかっていたから」と答えている。
「今日みたいな、気持ち良いことできない?」「抱き合うの?」
しかし、帰宅後も2人はメッセージのやりとりを続けている。Bくんが「今日みたいな、気持ち良いことできない?」と送ると、A子は「抱き合うの?」と返信し、「気持ちよかったの?」とも送っている。なぜ、このようなメッセージを続けたのか。
「Bくんが(車内の行為を)ポジティブに捉えていました。そう思わせていないと、Bくんと就職の話ができないと思ったんです。Bくんが<気持ちいい>と言っていたのは、肌が触れることについてではないかと思います。私は抱き合うという認識ではありませんでした。その後はそういうことはしていませんし」
その後も、性的な内容を含むメッセージやりとりは続く。20日についてA子は「会えて嬉しかった」と送り、その後も山梨や埼玉の温泉の話をしている。A子は検察官の質問に「温泉には2人で行こうとしていました。ご褒美で行ってもいいと思っていた」と述べた。
A子に対するBくんのと性的な関心は学校内でもエスカレートしていく。A子の証言によると、12月22日、BくんがA子を暗い教室に押し込み、A子が体を叩いたこともあったという。Bくんが「ごめん」と言った、とも証言している。