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誰もが感動する箱根駅伝とは
――山本社長ご自身も、毎年、箱根駅伝に行かれているそうですね。
山本 箱根駅伝というのは、僕らが日ごろからお付き合いをしているミズノ、アシックス、デサント、ナイキ、アディダス、プーマ……いろんなスポーツメーカーと、まず年明けにお目にかかる機会でもあります。スタート地点となっている、大手町の読売新聞本社前に朝の6時半~7時くらいに出かけて、一通りスポーツメーカーの方と年始の挨拶をするのが恒例行事となっています。
それこそ、毎年あの場に集まっているメーカーの販売促進を担当する皆さんは、自分たちのシューズ開発の成果や、自分たちのウェアを通じたブランディングを、ものすごく気にされていると思いますよ。予選会から何チームが出場して、最終的に箱根駅伝に出るチームのうち、どれだけ自社がサポートしている大学になるのか……そこは本当に悲喜こもごもです。
やはり小説の中で、甲斐監督が「これは君たちだけの箱根駅伝ではなく、俺たちの箱根駅伝だ」と、学生たちに言った場面もすごく印象的で、箱根駅伝は当然アスリート、実際に走る大学生たちが主人公ですけど、それに携わるメディアや協会、スポーツメーカーや大学各部といった、本当にさまざまな人々がいて、この情熱的な感動が得られるものだと、改めて痛感させられますよね。
山本雅一(やまもと・まさかず)
1964年生まれ。駒澤大学卒業後、広告代理店に勤務。96年にスポーツビズを設立。アスリート・指導者・文化人の競技からライフプランまでをマネジメントしている。