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「50代になってもガンダムの主題歌を歌います」と宣言

――森口さんは10代から50代まで年代ごとにガンダムの主題歌を歌われ「ガンダムの女神」とも言われています。

森口 有り難いことですね。40代の時に映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜」の主題歌の「宇宙の彼方で」をいただいてその後、ライブでファンのみなさんの前でまだオファーも来ていないのに「50代になってもガンダムの主題歌を歌います」と宣言したんですよ。会場にいらっしゃった安彦良和監督がそのことを覚えてくださっていて。2022年の映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の製作で「この作品に森口さんの声が欲しい」と言ってくださって、主題歌の「Ubugoe」を歌わせていただきました。それで50代でもガンダムの歌を歌うという夢が叶いましたし、言霊って大事だなあって思います。次は60代で歌います!!

©深野未季/文藝春秋

 

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「Ubugoe」はオリコンウィークリーシングルランキング10位にランクインしたんですが、シングルでのトップ10入りは29年ぶり。「インターバル記録」というのがあって、女性歌手では和田アキ子さん、美空ひばりさんに続いて森口博子が3位だったんです。驚きました!! アニソンを通じて偉大な先輩方と共にラインナップされているのが信じられなくて。安彦監督に感謝ですね。

アニソンで東京ドームライブが開催されるまでに

――かつてはレコード店にも置かれなかったというアニソンですが、2018年には森口さんが所属するキングレコード主催のアニソンライブ「KING SUPER LIVE」が東京ドームで開催されるまでになりました。森口さんも参加されていましたが、感慨深いのではないですか。

森口 それはもう。何年経っても自分の曲をみんながブレずに大切にしてくれている。あのドームの大歓声だけで100年は生きていけます(笑)。いまだにデビュー曲を熱く必要としてくれて、しかも「当時より今の歌い方の方が良い」って言ってくれることが何よりも歌手として心強いです。“人格形成期に聴いたアニソンは裏切らない”ので、その想いに応え続けたいです!

©深野未季/文藝春秋

――2017年からBS11でスタートした番組「Anison Days」では色々な年代のアニソンをカバーされています。

森口 番組8年目で300曲近くのカバーをさせていただいていますが、こんなに美しくて歌詞の深いアニソンが地球上にはたくさんあったんだって感動でよく震えています。知っている曲は大人になって新たな発見があったり、泣きながら自主練する時が今もあります。今回発売された「ANISON COVERS 2」も、TM NETWORKの木根尚登さん、ももいろクローバーZの百田夏菜子さん、鳥山雄司さんはじめ、豪華アーティストの方々とのコラボにも注目して欲しいです。アニソンを食わず嫌いしている方や触れていない方にとって、音楽として素晴らしいんだと意識が180度変わるアルバムに仕上がったと思います。