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――3月にはXで「ステージで地毛を披露するのはひとつまた回復に近づいたって感じかなあ」と、つぶやいていました。

菅原 今は、完全に地毛に戻りました。抗がん剤を投与する以前よりも髪の毛が細くなってしまったんですけど、自由にスタイリングできるのはうれしいです。

左足にしこりができて、腰が痛くなり…がん発覚までの経緯

――がんになって以降の変化も、様々あるんですね。さて、話はさかのぼりますが、そもそも病気が発覚する以前は、すでにアイドルとして活動するなかで身体の異変はあったのでしょうか?

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菅原 がんと発覚する1年ほど前、21歳の当時から自覚症状はありました。左足にしこりができているのは感じていて。でも、幼い頃から左足に鼠径ヘルニアができやすくて、その一種かなと思って放置していたら、そのうち腰が痛みはじめて。

 

 ステージで踊っていても20分ほどで「動けない!」と思えるほど悪化したので、整形外科へ行ったら「ヘルニアじゃないよ」と診断されて、MRI検査をすすめられました。

――当時、体調の異変は周囲に伝えていたんですか?

菅原 メンバーやスタッフさんに「腰が痛い」とは伝えていました。でも、公演は休まなかったです。

医者から「ダンスができなくなるかもしれない」と…

――根性ですね。そしてその後、がんが発覚したと。

菅原 都内の病院でMRI検査を受けたら「おかしい」と言われて、故郷の新潟にある大学病院の紹介状を書いてくださったんです。帰郷してがんの病理検査を受けたんですけど、左足の太ももに麻酔をかけた状態で、ぶっとい針でしこりを吸い取られるのがめっちゃ痛くて……。針が神経に当たるし、麻酔の意味がなかったです。

 

 結果が出たのは、約2週間後でした。先生からは「滑膜肉腫のステージ3」と説明されて、付き添ってくれた母が「え、嘘だよ。がんじゃないよ!」と驚いていたんです。運動がままならず「ダンスができなくなるかもしれない」と言われたのは一番ショックで、メンバーともファンのみなさんとも会えなくなるのが嫌だったし、迷惑をかけてしまうかもしれないという申し訳なさもありました。