モデルは体力勝負「サチボディ」を整える日々
――モデルさんというとキラキラしたイメージがありますが、日々の経費精算だけでなく、体型・体調管理も大変ですよね。
藤井 それはやっぱり厳しいですよね。正直、肉体労働だと思います。朝は4時半とかに起きて、そこから夕方まで1日50回着替えたりとかするので、体力は本当に必要です。
あとは爪とか歯とか肌とか、本当に細かいところまで見えるから、常にコンディションを整えておくっていうのは基本中の基本。いつでも水着になれるように、みたいな感覚です。
――藤井さんの体作りは「サチボディ」と言われ、憧れの的になっています。
藤井 ただ、モデルを始めた直後は、「もっと痩せないといけないのかな?」と、いろんなことを考えすぎて極端なダイエットに走ってしまって。
――極端なダイエットとは、どんなものを?
藤井 5日間水だけとか、もう断食ですよね。そのときはリバウンドで12キロくらい太って、64キロくらいまでいってしまって。編集部から「このままだと撮影できなくなるかも」と言われてしまうほどでした。
で、焦ってまた断食して一瞬は痩せるんですけど、爆発して食べてすぐ太る……みたいな悪循環ですよね。
「痩せている=美しい」という刷り込みで摂食障害に
――暴食してしまったときは何を食べていた?
藤井 キットカットのファミリーパックを一気に2袋食べるとか、そういう感じです。
――そのとき、美味しいと感じている?
藤井 味とかじゃないんですよね。自分を痛めつける感覚で、自傷行為みたいなものだったと思います。私は拒食の方ではなく過食に走ったので生理が止まるといったことはなかったですが、結局、摂食障害の診断を受けて19歳頃まで治療をしていました。
――そもそも、痩せたいと思った理由は?
藤井 痩せないとモデルとして大成できないのではないかと、勝手に思い込んでいました。今思えば、まったく痩せる必要はなかったと思うんですけど。
――体重や体型に問題があったわけではなかった?
藤井 まったくなかったんですけど、雑誌や広告から「痩せている=美しい」というメッセージを受け取っていて、刷り込みをされていたんだと思います。