「学校に通えなくなっちゃって…」20歳まで引きこもり生活
――勉強以外はどうだったんですか。
日下部 中学時代は陸上部で、高校ではチアダンス部でした。学級委員長をやったり、人前に出ることも苦手なタイプではなかったです。でも高校に入る前くらいから体調不良が続いて、やがて学校自体に通えなくなっちゃって。
自分でもなぜそうなったのかわからなかったんですけど。ご飯も食べられないし、疲れてきて、動きたくない。それで、家に引きこもってしまって。
――症状を聞くと、うつ病の症状と似ていますね。
日下部 うつ病とかって周りにはなかなか理解されないじゃないですか。母は私について「学校が嫌で行きたくないんだ」「やる気がない」と怒っていて。でも私は、食事も食べられなくて体重も10キロ以上減ってしまって。病院で薬をもらって飲んでいたんですが、よくならなくて。
学校も高2までは在籍していたんですが、その時点で出席日数が足りなくて、辞めました。母は私が学校を辞めることを最後まで悲しんでいました。
20歳の頃に父親が突然死
――お父さんとの関係はどうだったのでしょうか。
日下部 私が引きこもり始めてから、仲がよくなりました。最初の頃は理解されなかったんですけど、自分で色々と病気について調べてくれて、気持ちに寄り添ってくれました。
高校を辞めた後、すぐに高卒認定は取ったんですが、だからといって大学を受験することもなく、引きこもりの時期が20歳くらいまでずっと続いていました。
――引きこもりの頃は何をして過ごしていたんですか。
日下部 アニメや漫画を見て、寝てました(苦笑)。それまで習い事でずっと忙しかったので、そこからの反動で本当に無気力になってました。
それでも父がいたから、なんとか家族の形を保っていたんですけど、私が20歳の頃に突然くも膜下出血で倒れて。当時家には私だけがいて、すぐに救急車を呼んだんですけど、意識は戻らなくて、その数日後に亡くなりました。悲しかったです。悲しかったけども、それ以上に母が精神的におかしくなってしまって。