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「韓国で“女性版安倍”といわれて人気がありません」

 政策分野によって評価は分かれるが、それでも進歩系から保守系までのメディアの行間からは、石破新総裁への“期待”がにじみ出ている。韓国では安倍元首相に対する拒否感が強く、「ノージャパン」のデモでは「ノーアベ」というプラカードも使われた。その安倍元首相と対立していた時期が長い“自民党のアウトサイダー”という立場が好感されていることは間違いない。中道系紙記者は言う。

「自民党の総裁選は韓国でも注目されていましたが、次期首相として待望されていたのは石破総裁でした。高市氏は、韓国で“女性版安倍”といわれて人気がありません。高市氏が有力候補としてあがってきたとき、韓日関係に携わる界隈は関係悪化の可能性に騒然としていました」

高市早苗氏 ©文藝春秋

 10月1日には石破茂新内閣がスタートするが、韓国がまず注目しているのは、ユン・ソンニョル政権が元徴用工問題で提案した「第三者弁済(元徴用工裁判の賠償金を代わりに支払う方式)」へ石破政権がどう出るかだ。韓国政府は日本企業からの寄付を期待しているが日本側が応じていないためだ。

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 前出の中道系紙記者は、「しばらく様子見といったところでしょうか」と言う。

「裏金問題などで自民党が支持率を大きく落とした状態です。解散選挙の結果は厳しいものになると予想されている。せっかく石破氏が総理になっても、総選挙で下野してしまえば元も子もありません。現在は解散選挙の日程や議席予想に注目が集まっています」と話していた。