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「民生さんに◯◯られたら解散しよう」って

亜美 絶対に褒めてくれないので、民生さんに褒められたら解散しようってふたりで話してるんです。だから褒められることが私たちの最終目標なんですけど、一度ものすごく軽く褒められたことがあって。

由美 フェス後のバックステージだったよね。「どうでした?」って聞いたら、すごく軽いタッチで「あー、よかったよー」って。

亜美 しかもマッサージを受けてる状態(笑)。なによ、その不真面目な褒め方はって。だからあれはノーカウントです。

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――民生さんとのこれまでを振りかえって、面白かった出来事というとどんなことですか?

亜美 レコーディング合宿で「ボンバーマン」をやったことかな。気がついたら、みんなすごく強くなってた。しょうもな(笑)。

由美 親戚のおじさんだから許すけど、おなかの肉をつまんできたことがあったでしょう? 力を抜いてたら、「おーい」って。そんなところをつまむんじゃないわよ(笑)。レコーディングのとき、パンストをかぶりながら歌ったこともあったよね。

――リップノイズをカットする機材にストッキングの生地が使われていて、だったらかぶっても一緒じゃんって考えたんですっけ?

由美 最後は歌わないスタッフさんまで、なぜかかぶってましたから。

亜美 男性のエンジニアさんは足がきれいだという理由でパンストを穿いて、「本当だ、すごいきれい!」ってみんなが言う、そういうレコーディングをしました(笑)。

――民生さんとの仕事で最新のものは、2023年の『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』の主題歌「SweetSweet」ですよね?

亜美 あのときはまず私たちに主題歌のお話が来て、それなら民生さんとやりたいなと思って相談したんだよね。

由美 聞いたら、ユニコーンのレコーディング中でめちゃめちゃ忙しい時期だったんですけど、シルバニアの人形をそばに置きながら必死で生み出してくれたみたいです。

――アルバム『SPIKE』に収録された「スイスイ」「スーイスーイ」に連なる曲だと思って、グッと来るものがありましたけど。

亜美 私もチラッと思いました。

由美 でも民生さんは絶対忘れてると思うよ。

亜美 覚えてないかー。そうだよね。いまわかりました、偶然だったみたいです(笑)。

©三浦憲治

PUFFYの30周年も間近に

――民生さんがソロ活動30周年を迎えたということは、PUFFYの30周年も間近に迫ってきているはずです。これまでを振りかえって、どんなことを思いますか?

亜美 私たちはこの30年近く、立派な鵜として先生に貢献することができたのか、それがいちばん気になるところです。そうなれていたらいいんですけど。

由美 30周年までまだ時間がありますからね。鵜らしさを発揮しましょうよ。

亜美 「あいつら最近、獲ってくる魚が少ねーな」って(笑)。

由美 なので、いっぱい仕事して、いろんな曲を聴いてもらってさ。私たちがずっと自由でいられるのも民生さんのおかげだし、私たちは民生さんと一緒にやれてよかったとずっと思っているので。

亜美 そうだね。

由美 でも鵜飼いに「いい鵜だ」と思ってもらえなかったら困るから、もうちょっと働こう。

亜美 うん、働きましょう。

撮影 三浦憲治

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